念願の雅子さまとの対面

 雅子さまとの懇談は、宇津木さんにとって念願だったともいう。

「2000年のシドニーオリンピックで私は女子ソフトボール日本代表監督を務めていました。銀メダルを獲得して帰国した後、当時皇太子殿下だった陛下とお会いする機会があったのですが、この時、雅子さまは体調が優れず、一緒にはいらっしゃいませんでした。

 次に陛下にお会いしたのは昨年、『旭日小綬章』を賜った式典でした。この時も雅子さまはご不在で、陛下に“どうしても雅子さまにお会いしたい”とお伝えしました」(宇津木さん、以下同)

以前から運動神経が抜群だった雅子さま。創設したソフトボール部が区大会で優勝した
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【貴重写真】創設した弱小チームを“優勝”まで導いた中学時代の雅子さま

 この言葉が届いてか、園遊会でお会いできた際は、万感の思いだったという。

「両陛下とお会いして、今後もソフトボールを盛り上げていきたいと思えました。そして、両陛下にも競技を見に来ていただき、ソフトボールを通じて元気になっていただけたらうれしいです」

 運動神経抜群だった少女は皇后となり、スポーツを支え続ける存在として変わらぬ情熱を注ぎ続けている─。

つげ のり子 西武文理大学非常勤講師。愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当。著書に『素顔の美智子さま』など