お米が大好きで、元気の源だと語る。「ご飯をおかずにご飯が食べられるほど(笑)。今のお気に入りの銘柄は、魚沼産コシヒカリの『雪椿』」(コロッケさん)。現在は郷里の熊本県でもおいしいお米を栽培するためのファームを計画中だ
ものまねは、「人のふんどしで相撲を取っている」などと揶揄されることも少なくない。だが、ものまねでしかできない“楽しませ方”“笑わせ方”がある。
「自分が楽しむ気持ちが大事なんです。だけど、相手が1番、自分が2番って気持ちはもっと大事。正直な話、51%喜んでいただいて、49%は自分が喜びたい」
照れくさそうに笑って続ける。
芸人として一生を終えたい
「カッコつけたことは言えないですが、自分が楽しくないと、誰かを心から楽しませることなんてできない。最近は、“自分中心”の芸人が増えてきたように感じます。内輪しかわからない笑いや、ウケないことを人のせいにしたり。自分中心になると、成長が止まると思うんですよね」
自分自身が楽しめるように。だけど、ほんの少しだけ相手の気持ちを上回らせる。その2%の差異が、最高のエンターテインメントをつくり出す。
「芸人として、僕は一生を終えたい。65歳ですから、残りの人生をどう生きるかとか考えますよね。80歳になったときに、やりたいネタが決まっているんです。『美川憲一さんをやります』って言ってるのに、顔が岩崎宏美さんになっちゃったり、五木ひろしさんになっちゃったり。
80歳だから、僕も本当に間違えている可能性がある(笑)。でも、周りは笑っている。『あの人、最後までふざけてたな』って言われたい」
ふざけ続けるために─。全力で自分を、相手を、楽しませることを忘れない。
芸能生活45周年、ものまね界のレジェンド・コロッケ
コロッケ 本名・瀧川広志。1960年、熊本県生まれ。1980年、『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)でデビュー。テレビやラジオで活躍する一方、全国各地でのものまねコンサートや大劇場での座長公演を定期的に務める。現在のものまねレパートリーは1000種類以上。
※お知らせ 11月8日~11月24日大阪・新歌舞伎座にて『大逆転!戦国武将誉賑』を、2026年1月10日〜25日東京・明治座にて45周年特別公演を、それぞれ座長の一人として出演。
取材・文/我妻弘崇 撮影/佐藤靖彦











