自分たちだけがよければいい、とにかく自慢をしたい、という人たちが増えたような気がする、と中島さんは語る。

お金があれば『いい学校に入れる』と思っている人も

SNSの影響でしょうね。このように、わが子を名門校や有名校に合格させ、子どもの『人格』や『人生』ではなく、親の成功・承認・ブランド価値を見せびらかしたい。いわばトロフィーワイフならぬトロフィーチャイルドが欲しいのでしょう。

 あと、お金があれば『いい学校に入れる』『お受験のプロに頼めば自分たちは何もしなくていい』と思っている方たちも多い。急須でお茶を入れたことがないというお母様や、『書き方が変で(中島さんに)怒られたら怖いから』と、用意すべき書類を記入してこなかった方もいました

中島薫里さんが考える小・中学校 公立私立の主なメリット・デメリット
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「マネーロンダリング」は、言わずと知れた「資金洗浄」のことだが、お受験界では親の「学歴ロンダリング」なるものが行われているという。なんとも恐ろしい響きだが……。

誤解を恐れずに言いますが、私立名門校のお受験にコネはあって当たり前です。ここでいうコネとは両親、祖父母、曽祖父母の代からその学校に通っていたり、兄弟姉妹が在学しているなど、すでにその学校に、そのご家庭のことを知っていただいているということです

 私学が最も嫌がるのは、学費の未納や「モンスターペアレント」だ。

「そのため高額の学費を、小学校から大学までだったら最大16年まで支払うことができ、校風や伝統を理解して学校の方針に従って子どもを通学させる家庭であることがわかっていれば、極端な話、学力は『後からついてくればよい』のです。

 また、寄付をお願いした際に、快く応じてくださる方とそうでない方のお子さんが同点だったら、寄付をしてくれそうな、つまり収入の多いと思われるご家庭を合格とするのは自然ではないでしょうか。その基準のひとつが、親御さんの職業ですが、そこに加味されるのが親御さんの学歴だったりもします」

 それを踏まえて、自分は叩き上げで財を成し、子どもを名門校に入れたいが、学歴が……と感じる親たちが行う奥の手が、「学歴ロンダリング」だという。

学部入試より倍率が低く、比較的簡単に入学できるとされる有名大学の大学院や通信学部を卒業し、最終学歴を上書きすることで、子どものお受験を有利にしたいという考えです。また、妻であるお母様に関連会社の形だけの社長職や、『〇〇コーディネーター』という肩書をつくったりしますね