メジャーリーグ研究家の友成那智さんは冷静な目でこう話す。
「大谷選手は今年32歳とケガが怖い年齢になってきています。そういう意味ではWBCで投手として登板せず、準々決勝で負けて、調整の期間ができたのはいいことでした。大谷選手はこれまで限界の一歩先に目標を置いて、それをクリアしてきましたが、年齢的にも難しさが増します。ドジャースとしても10年という長期契約を結んでいるので、大きなケガはしてほしくない。休ませる試合を挟みながら起用されるでしょう」
メジャーリーガーは五輪に出場していない
ロサンゼルスでは2年後、世界一をかけた戦いが行われる。
「2028年にロサンゼルス五輪が開催されます。野球も追加競技として採用され、2021年の東京五輪以来の実施。日本代表は東京五輪で金メダルを獲得しており、連覇が期待されます」(スポーツライター、以下同)
その前に乗り越えなくてはいけない“壁”がある。
「ロス五輪の出場枠は“6”で、日本はまだ出場権を獲得していません。2027年11月に、メジャーリーガーは出場しない『プレミア12』でアジア最上位になるか、最終予選で勝ち上がる必要があります」
出場権を勝ち取ってもメジャーリーガーの大谷が出場できるかは現時点で決まっていない。
「これまで五輪にメジャーリーガーが出場したことはありません。東京五輪でも日本は国内球団の選手だけでチームを編成。他国も国内リーグやマイナーリーグの選手らで構成されていました。ただ、次回はアメリカでの開催ということもあり、メジャーリーガー出場の機運が高まっています」
大谷もWBCでベネズエラに敗れた試合後、
「代表戦はリベンジというか、挑戦したい」
と、日の丸をつけての再戦を誓った。
ロス五輪へのメジャーリーガー出場について、MLBのコミッショナーも前向きに検討しているという。
前出の友成さんはこう話す。
「メジャーリーグは選手を出すと思います。ロス五輪では“野球の原型”といわれているクリケットも実施されます。クリケットは発祥国のイギリスやインドでは、かなり人気のスポーツ。野球もクリケットに人気で負けるわけにはいかないので、メジャーリーガーの出場を許可して対抗しないといけません。本来なら調整段階の時期の3月に行われるWBCと違い、五輪はシーズン中の7月に開催。各選手はいい状態で臨むことになり、よりレベルの高い戦いになりそうです」
マイアミでの屈辱は、ロサンゼルスで晴らす。
村上雅則/アジア人初のメジャーリーガー。1963年に南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団し、翌年から野球留学で渡米。1966年に帰国後は南海、阪神、日本ハムで活躍
友成那智/メジャーリーグ研究家。雑誌のスポーツ担当として、日本で活躍する元メジャーリーガーとの交流や現地での取材を経験。2004年から毎年『メジャーリーグ・完全データ 選手名鑑』を執筆している

















