更年期の症状を軽減する主な栄養素

大豆イソフラボン

 大豆に含まれるポリフェノールの一種。エストロゲンと似た働きをするので、摂取するとホットフラッシュやうつ症状を軽減できる。一日の摂取目安量は、納豆1パック、豆腐1/2丁(150g)、みそ汁2杯。体内に蓄積されないので、毎日食べるとよい。

タンパク質

 身体と心の土台になる栄養素。体力、筋力が低下してくる更年期は意識的にとりたい。不足すると不安感や意欲低下などもみられる。そのほか、体温調整がうまくいかなくなって、冷え性が悪化することも。肌や髪、爪といったパーツの見た目にも影響がある。

脂質

 コレステロール(脂質)はホルモンの材料になり、不足するとホルモンバランスが崩れて更年期の症状が悪化する。青魚のEPAやDHA、えごま油やアマニ油などに含まれるオメガ3脂肪酸は、積極的に摂取したい。

ビタミンB群

 神経伝達物質のセロトニンやドーパミンの材料となる栄養素で、不足するとイライラや不安感、不眠、意欲低下などの不調が現れる。特にビタミンB6・B3(ナイアシン)は重要。

ミネラル

 カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛は、自律神経や心拍、代謝、骨の健康を維持するのに重要な働きをする。鉄と亜鉛はタンパク質と一緒にとると吸収率が上がる。

理想の朝食と食事のポイント

食事のポイント
・朝食はしっかりと、栄養バランスを意識して
・毎食、タンパク質が豊富な肉と魚などを食べる
・大豆製品を積極的にとる
・完全栄養食の卵は、栄養不足のときの補助食品となる
・カルシウムとタンパク質、脂質を含むチーズもおすすめ

 朝食抜きで昼食を食べると、血糖値が急上昇して肥満を招く。また、血糖値の乱高下は自律神経を乱し、ホットフラッシュやイライラ、不安感などの症状を悪化させる。

 朝食は必ず食べるのが鉄則。3食ともタンパク質を取り入れる。糖質を含む炭水化物やデザートは食べすぎに注意。

梶尚志先生●梶の木内科医院院長。総合内科専門医、腎臓専門医。家庭医として患者を診察する中で、通常の診察では解決できない「身体の不調」に栄養学的なアプローチから治療を行う。メディア出演や講演活動など幅広く活躍。
梶尚志先生●梶の木内科医院院長。総合内科専門医、腎臓専門医。家庭医として患者を診察する中で、通常の診察では解決できない「身体の不調」に栄養学的なアプローチから治療を行う。メディア出演や講演活動など幅広く活躍。
【写真】更年期の症状を軽減する「理想の朝食」ポイント

教えてくれたのは……梶 尚志先生●梶の木内科医院院長。総合内科専門医、腎臓専門医。家庭医として患者を診察する中で、通常の診察では解決できない「身体の不調」に栄養学的なアプローチから治療を行う。メディア出演や講演活動など幅広く活躍。著書に、『更年期の不調の原因は栄養不足が9割』(あさ出版)など。


取材・文/佐久間真弓