「ひとりごはんは無理!」そう話す料理家・エッセイストの山脇りこさん。それでも50歳を過ぎてから、思いがけず“ひとり旅”に夢中になったという。そこにあったのは、“ひとりは寂しい”という思いを軽やかに裏切るほどの解放感と充実感。気兼ねなく旅に出るコツや、ひとりだからこそ味わえる楽しみ方、さらに女性のひとり旅にやさしい街もご紹介します。
「ひとり旅」は大人の女性にこそおすすめ
円安の影響もあって、今や世界的な人気観光地となった日本。主要な観光地はどこも人・人・人……。ただ、場所によっては以前ほどの混雑はやや落ち着き、まさに「旅の狙い目」といえる。
「ひとり旅ならば、誰かの都合に合わせる必要もありません。混雑を避け、リーズナブルに泊まれる平日も選びやすいので、大人の女性にこそおすすめです」
そう話すのは料理家で、ひとり旅の著書も多い旅の達人・山脇りこさん。とはいえ、いくら旅慣れていても、“ひとり旅”と聞くとハードルの高さを感じる人も多そうだ。
「私自身、学生時代はひとり旅をしたこともあるのですが、結婚してからはいつも夫や友人と一緒。きっかけになったのは49歳のときです。友人たちと訪れた台湾で、少し別行動をしようとしたら、同行者に『ひとりで大丈夫?』と心配されて。そんなに頼りなく見えたの?ってショックを受けたんです(笑)」(山脇さん、以下同)
こうして、50歳を迎えたあるとき25年ぶりのひとり旅に挑戦することを決意した。
「最初に選んだのは京都でした。母に会うために、月に1度長崎へ行っていたので、そのまま東京に帰らずに、京都に寄って1泊してみることにしたんです」
京都は、修学旅行をはじめ、夫や母、友人と何度も訪れていた。しかし、ひとりの旅はまったく勝手が違ったという。
「楽しさを感じるどころか、とにかく緊張してしまって。お目当てのビストロもあったのですが、お店の周りを3周まわったものの、勇気がなくて入れなくて。結局、鯖寿司を買って、ホテルの部屋でひとりで食べました(笑)」
そんな苦い旅の始まりが魅力的なものに変わったのは翌朝だった。
「早起きして、朝のランニングで清水寺へ行ってみたんです。いつもはとても混んでいる清水寺が早朝はガラガラ。景色を堪能できて気持ちよかった」






















