日高の牧場を舞台にした広大なロケーションは、新しい競馬ファンを獲得。昨年末の競馬の祭典・有馬記念のファン投票では、史上最多の投票数を集めるなど、競馬の世界への認知度が飛躍的に高まりました。

 さらに『もしがく』では、1984年の渋谷を再現した大規模なセットを茂原市の旧ひめはるの里に建て、市役所、警察、商工会議所、教育委員会などを巻き込んだ『千葉もばらロケーションサービス』の官民連携の体制がドラマ制作サイドから高い評価を受けています」

聖地巡礼ブームのレジェンドドラマは

 年々、大きな盛り上がりを見せる「ロケーションジャパン大賞」。実はこのブームには影に地方創生に関わる大きな可能性が隠されている。

始まった当初は、ドラマや映画のおかげで観光客が増えてくれる。地方自治体のリアクションもその程度のものでした。その認識を一変させたのが'13年に放送されたNHKの朝ドラ『あまちゃん』でした

訪れるファンが減ることのない『あまちゃん』のロケ地、岩手県久慈市。“聖地巡礼”を成功させた先駆け的な場所になった
訪れるファンが減ることのない『あまちゃん』のロケ地、岩手県久慈市。“聖地巡礼”を成功させた先駆け的な場所になった
【写真】主人公気分が味わえる! 今や名所となった人気作品のロケ地

 地方自治体に衝撃を与えた、驚くべき『あまちゃん』ブームの一端をのぞいてみよう。

 東日本大震災のあった'11年には5000人を割り込んでいたドラマ撮影地、岩手県久慈市の「小袖海女センター」の入場者数が、放送された'13年にはなんと20万人を突破。

 当時ロケ地となった地元自治体の経済効果は、一説によると約33億円(2013年9月2日 岩手経済研究所発表)。県全体では100億円超えともいわれている。

 その勢いは止まらず、放送が終わり5年以上たっても、夏に行われる「海女フェス」や秋祭りには5万人を超える観光客が聖地巡礼に訪れていた。

 しかも全世界でも放送されたおかげでインバウンド効果を生み、花巻空港から来る観光バスのために、聖地・小袖海岸への細い道が拡張工事されたことも当時話題となった。

 さらに'23年には放送10周年を迎え、記念イベントも行われるなど『あまちゃん』は“聖地巡礼”のレジェンドとして今もなお愛されている。