悲しみよりも、大きな愛をもらう日々
陽月くんは4月から支援学校の小学生になった。入学前の体験会でも、雅奈恵さんは
心を動かされたそう。
「小学校から中学校まである学校で、音楽の時間を見学したんですが、さまざまな年齢の子どもたちが思い思いに過ごしていて、とても輝いて見えました。指揮者が5人もいて、なんて自由でいい空間なんだろうって。
息子を迎えに行くと、先生にぴたりと寄り添っていて、とても充実した表情をしていました。遠くに感じていた息子の自立が少しだけ近くに感じられたのです。息子にとってとても良い学校と出会えたと思いました」
勝野ファミリーは、家族の絆の強さで知られる。雅奈恵さんの子育てにおいても、その存在は大きな支えとなっている。
「夫はスイス出身です。結婚が決まった時、私が姉を亡くした直後だったので、夫は私の両親との同居を選んでくれました。自宅は2世帯。上の階に住む両親には日々、いろいろと助けてもらっています。
父は、私たちの子育てには忙しくて参加できなかったからと、積極的に子どもたちのお世話をしてくれます。長女・八瑠子の学校の送り迎えは、心配だからと、毎日“ヒロシ”が担ってくれています。おじいちゃんと呼ばれることが嫌いで、子どもたちにはヒロシと呼ばせています(笑)」
また、夫のリカルドさんも積極的に子育てに関わる。
「陽月は体格がよく、6歳ですが体重も30kgほどあるんです。昨年、道路で動かなくなってしまったことがあって……。荷物を持ちながらなんとか抱きかかえようとしてもびくともせず、クラクションを鳴らす車に謝りながら、本当に大変でした。そのころ、忙しかったのもあると思うのですが、気持ちが折れてしまい涙があふれ、ぼろぼろになってしまいました。
そんな様子で帰宅する私を見て、夫が『僕が主夫になります』と宣言したのです。その後、在宅で夜に仕事をするように切り替え、日中は子育てにしっかり関わってくれるように。幼稚園の保護者会に出席してくれたり、お弁当を作ってくれたりと、支えてくれています」
そんな夫婦の共通の思いは“子どもたちが笑顔で生きてくれていればいい”と、とてもシンプルなものだ。
「陽月に関しても、まだ言葉が出ていなかったり、できないこともいろいろありますが、とにかく毎日、笑顔であればいいと思っています」

















