五十嵐さんは、中村が自宅にいるときは仕事のことは考えずにリラックスしてほしいと願っていた。
「自宅で台本を読んでいても、中村さんが帰宅すると、それまで読んでいた台本を隠して、中村さんを迎え、夕食の準備に集中するようにしたそうです」
そんな絵に描いたような良妻賢母の五十嵐さんに惚れ込んでいた中村。ふたりで一緒に過ごすことが多かった。
「中村さんは暇さえあれば、五十嵐さんの後ろにくっついて歩いたんだとか。買い物について行くし、五十嵐さんが雑誌の撮影があったときにはメイク道具を持ってスタジオに付き添ったこともあったそうです。結婚記念日も大事にしており、中村さんから五十嵐さんへ感謝を込めた花束を贈ることが夫婦のお決まりになっていました」
妻の他界から10日後にステージへ
2004年、銀婚式を迎えたおしどり夫婦が選ばれる「JAL銀婚旅行ベストカップル2004」に選出されたふたり。世間に理想の夫婦であることを改めて知らしめた。
一方、五十嵐さんの支えもあって、これまでずっと芸能界の第一線で活躍してきた中村。
「放送開始から50周年を迎える日テレのドラマシリーズ『俺たちの旅』が映画化され、1月から全国で公開されています。当時の若者を中心に圧倒的な人気だった青春群像劇が、タイトルを『五十年目の俺たちの旅』と一新しました。中村さんは主演だけでなく、初めて監督も担当しているんです」(前出・テレビ局関係者)
中村は愛する伴侶が突然いなくなっても、予定されている仕事は行うという。
「俳優業だけでなく、歌手としても活動を行っています。現在は2026年のコンサートツアーの真っ最中です。5月9日には、五十嵐さんが亡くなって10日ほどしかたっていないものの、中村さんは予定どおりコンサートを行いました」(音楽誌ライター)
1974年にリリースされた中村のデビュー曲『ふれあい』には《ひとはみな一人では生きてゆけない》という歌詞がある。それでも、中村の“旅”は続く─。

















