中野先生が心がけている日々の習慣

1. 年齢を言い訳にしない

「年齢を理由に何かを諦めたくはないですね。昔から、全国の祭りに出かけて写真を撮るのが好きなのですが、体力に合わせて無理せず工夫しながら続けています」

2. 生活リズムを変えない

「朝は5時半から6時に起き、夜は11時に寝る。この生活リズムは若いころからほとんど変えていません。毎日同じペースで動くことが、体調を安定させる秘訣です」

3. 楽しい計画を立てる

「夫婦での旅行や、子どもや孫との食事など、楽しい計画は自分から立てています。先に楽しみがあると、日々の生活にも自然と張りが出ますね。妻との時間は特に大切にしており、休日はなるべく妻の予定に合わせて行動するようにしています」

幸せな老後を過ごすための4つのポイント

 どれか一つに重点を置くのではなく、この4つをバランスよく考えて老後に備えることが大切だ。

健康

 年齢相応の体力と健康を保てていることは、幸せな老後の大きな土台になる。そのためには、若いうちから健康診断で指摘された異常値にしっかり対応し、必要であれば薬も早めに取り入れる姿勢を持ちたい。「健康管理のパートナー」として、健康の悩みを気軽に相談できる、かかりつけ医を近くに探しておくことも大事。

人間関係

 老後の満足度を大きく左右するのが、家族や身近な人との関係。特に親子関係や夫婦関係がこじれていると、自分が望む介護や医療の選択ができないこともある。「子どもは親の面倒を見るべき」「夫婦ならこうあるべき」といった固定観念を手放し、自分から歩み寄る姿勢が大切。日々の会話の積み重ねが、老後を支える大切な人間関係の資産に。

生きがい

 老後は、退職などで人から必要とされる機会が一気に減り、意欲を失いやすい。生きがいの核心は自分の役割を持ち続けること。仕事でも地域活動でも、誰かの役に立つ場があれば心の活力が生まれる。大切なのは自ら動く姿勢。趣味のサークルに参加したり、地域の役員を務めるなど、小さな一歩から、生きがいづくりを始めてみよう。

終のすみか

「最期を自宅で迎える」のは理想だが、現実は想像以上に難しいもの。介護が必要になってから施設を探すと選択肢が限られ、後悔につながりやすい。元気に動ける時期の住まいと、介護が必要になった時期の住まいを2段階で考えておくと安心だ。老人ホームなどの条件や費用は、早めに何か所かから情報収集をしておきたい。

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【写真】健康だけじゃ足りない! 幸せな老後を過ごすための「4つのポイント」
中野義澄先生神経内科専門医。中野内科クリニック院長。半世紀以上にわたり医療の現場に立ち続け、80歳を超えた今も現役の医師として活躍。神経難病の在宅医療の経験を生かし、介護付き有料老人ホーム「あすみが丘グリーンヒルズ」も経営している。
中野義澄先生神経内科専門医。中野内科クリニック院長。半世紀以上にわたり医療の現場に立ち続け、80歳を超えた今も現役の医師として活躍。神経難病の在宅医療の経験を生かし、介護付き有料老人ホーム「あすみが丘グリーンヒルズ」も経営している。

取材・文/田島えり子