対象となる旧宮家の方々の意向は

 そうした中、5月7日には中道改革連合からも、自民党が推す2案を容認する意向が示された。

「中道改革連合が養子案を容認したことで、事態は加速する可能性が高まっています。同党の前衆議院議員である枝野幸男氏は自身のSNSで猛反発しましたが、小川淳也代表は『全体方針に影響はない』と述べるなど、足並みの乱れも見られます」(前出・皇室担当記者、以下同)

 しかし、2案についても、対象となる旧宮家の方々の意向は置き去りにされたままだ。

「一般国民として育ち、プライバシーを享受してきた方々が、ある日突然、厳しい制約のある皇族としての公務や生活を受け入れられるのか。また、彼らを支える周囲の教育体制も整っていない。血筋さえあれば良いという、政治的な“数合わせ”のような論調に、当惑している当事者たちもいるといいます」

 さらに2案には“違憲性”の議論も根強い。高森氏はこう警鐘を鳴らす。

国民である旧宮家の方々のみ、特権的に皇族の養子となる資格を認めることは法の下の平等に反します。血統的にも過去の天皇から20世代以上離れており、制度の正当性が問われるでしょう。国民の拒絶反応も強いはずです

 所名誉教授も次のように慎重な姿勢を崩さない。

2案は、憲法議論としても非常に難しい疑問が多すぎます。国民の中に不平等を生む不都合があるからです。それに矛盾しない見解が見つけられるか、国会でしっかり議論すべきだと思います

 現在の皇室で重要な役割を果たされている女性皇族方の未来に対して、政府には誠実な、そしてスピード感のある対応が求められる。