喫煙所の設置は「検討していない」

「レポートでは、路上喫煙防止と分煙対策を“二本柱”で進めるべきだと指摘されています。禁止や罰則だけを強化したところで、人目につきづらい路地裏やコインパーキングなどでの喫煙やポイ捨てが増え、かえって景観の悪化や火災リスクを高める恐れがある。東京都内や他の政令指定都市では、民間も含めた喫煙所整備に対し、設置費用や維持費を補助する制度を設ける例もあります。例えば東京都千代田区は、区内全域が路上喫煙禁止ですが、設置経費と維持管理経費を助成しており、公衆喫煙所を77か所用意しています」

 千葉市においても、鉄道事業者や商業施設、飲食店組合などとの官民連携による整備が求められているのではないだろうか。

 しかし、千葉駅周辺の元の禁止エリアにおいても、拡大するエリアにおいても市が新たに喫煙所を設置するという報道はない。2ページ目でも述べたがそもそも千葉市が設置する喫煙所は、海浜幕張駅前の1か所のみ。この海浜幕張駅前の喫煙所は路上喫煙・ポイ捨て防止効果の実証事業が行われており、「設置前後を比較すると、設置後は平均過料件数、平均散乱ごみ数及び路上喫煙率の減少が見られ、喫煙所の設置が違反行為の防止に一定の効果をもたらしたと考えられる」という結果が出ているのだが…。

 およそ4か月後に迫った、千葉市の路上喫煙禁止区域拡大。自治体は、喫煙所不足問題をどう捉えているのか。規制に関する施策の担当部署である環境局資源循環部廃棄物対策課に問い合わせたところ、以下の回答があった。

――路上喫煙禁止区域の拡大にあたって、喫煙所整備は検討している?

「現状、新たな喫煙所の設置は検討しておりません」

――喫煙所の不足問題において、喫煙者が人目につきづらい路地裏などで喫煙、ポイ捨てをすることが増え、景観悪化や火災リスクを高める恐れも指摘されているが?

「禁止区域の設定や巡視活動など市が実施する路上喫煙の防止対策に加え、民間商業施設などが設置している喫煙所の利用や携帯灰皿の持参など、喫煙者のマナー向上が重要だと考えております」

 喫煙所の数を増やすことは現状、想定されておらず、さまざまなリスクに関しては“喫煙者のマナー向上”を呼びかける姿勢だ。

 市民の生活に直結する、喫煙所問題。千葉市に関わらず、たばこ規制ではルールとともに「守れる環境」を整えることも自治体に求められている。果たして、今後の千葉の街づくりは――。