資金繰りが苦しいのか、業界の闇的な歯科医院の悪どい所業も……。
「いわゆるアップセルです。広告などで安価を提示しつつ、“あなたにはその治療は向かないから”と1本何十万円ですなどとすすめる。広告を囮のようにする手法」
倒産ラッシュのなかで、患者はどう歯医者を選べばいいのか。
「これから高齢の歯科医がいなくなっていって、若い人は少なくなるので、歯科医院が少なくなる。じゃあどこにかかればいいか。正直、われわれプロもわからないんですよ。高名な先生だろうが下手な人は下手だし」
「安心な歯医者」を見分ける4ポイント
きぬた氏が挙げる見分け方は4つ。1.麻酔が痛くないか、2.いつ行っても人がいるか、3.トイレ、そして4.スタッフの入れ替わりが激しくない。
「これら4つで完璧というわけではありませんが、まず麻酔って手間暇かかるもの。表面麻酔をしっかり行うなど、患者への配慮があるか。いつ行っても人がいる歯医者かどうか。有名なだけで全然人がいないところもあるので。あとは、注意してみてほしいのがトイレ。トイレがきれいなところはたいていイケてます。これが満たされていれば詐欺られることはまずない、下手くそな治療もあまりないと見ていい」
「調子に乗って下手な経営をしているから潰れる」ときぬた氏は語るが、あれだけ自身の顔を前面に出した看板を出していることから、きぬた氏こそ調子に乗っているだろ、と思う人もいるかもしれない。
「歯科医に大切なのは、地道に粛々と人様のお口の中を、朝から晩まで見させていただくという謙虚な気持ち。これが継続できるかですよ。20代で歯科医になって、仕事の後に飲みに行ったりせず、60歳まで朝から晩まで、今日もですよ、人様のお口を見て生きてきました。それで謙虚に死んでいくわけですよ。それができるかってことですよ。それが出来れば歯科医師として必ず成功します」
歯科医院の倒産ラッシュはどこまで続くか、あの看板の数はどこまで増えるか……。

















