目次
Page 1
ー 書くことで自分の心と向き合う「ひとり会議」
Page 2
ー 心地よい道具や環境が書きたい気持ちを後押し
Page 3
ー ひとり会議で人生の棚卸しができる

 スマホを開けば、世界で起きている出来事や情報がすさまじいスピードで流れ、SNSでは、たくさんの言葉や価値観が飛び交う昨今。情報と言葉の海のなかで、自分の気持ちを見失いやすい時代に、「ひとり会議」という習慣を提唱しているのが、起業家で文筆家の山口恵理香さんだ。

書くことで自分の心と向き合う「ひとり会議」

ひとり会議は、自分の気持ちを紙に書き出しながら、抱えている問題を整理し、自分なりの答えを導き出していく時間のこと。ひとり静かに、自分の心と向き合うためのひとときでもあります。日記は自分の記憶や思い出を記録として残すものですが、ひとり会議は綴ることで自分のそのときの感情や感性、心を整えるもの。これを通して、書くことは人生を切り開く力になるということを知ってもらえたらと思います」(山口さん、以下同)

 山口さんが書くことの威力を実感したのは、いじめで不登校になった14歳のとき。フリースクールに通わせてほしいと父親を説得するため、自身の思いをノートに書き綴ったことがきっかけという。

「不登校になった理由や、フリースクールに行きたい理由など、自分の気持ちを一冊にすべて書き出し、父に渡しました」

 それらの言葉が、当初は反対していた父親の心を動かし、通学の許可が下りることになる。

「いじめが原因で適応障害になったり、父親との死別から鬱を発症したりと、決して順風満帆な人生とはいえませんが、つらい出来事に直面するたびに、書くことで自分の心に問いかけ、何度も救われてきました。家族や自分が病気になったり、人間関係に悩んだり、将来が不安になったり……。誰にでも不安定になる時期はあると思います。ひとり会議は、そんなときの心の支えになってくれるのです