気になる調理方法だが、自身の好みの味つけやいつもどおりの食べ方で構わないのだそう。ハードルを上げずにできる範囲で取り入れることが薬膳生活を続けるうえで大切なことだ。

夏は「心」と「脾」のケアが大切

 夏の養生は、秋から冬の体調管理にもつながる。今から食事で心身を整えておきたいもの。

 東洋医学における「五臓」とは、臓器そのものではなく、自律神経や代謝機能なども含めた「からだの働き」を表す。その中でも夏は「心」と「脾」のケアが大切。

血を巡らせる働きがあり意識や思考に関わる

 全身に血を巡らせたり、精神状態を整えたりする。心が弱ると、不眠、動悸、不安感などが起きやすい。汗のコントロールなども担う。

消化吸収をつかさどり、気血水を作り出す

 消化吸収や水分代謝を担う。脾が弱ると消化不良、むくみ、疲労などが起きやすい。必要以上の水分補給は、胃腸が弱って夏バテの原因に。

苦みのあるスパイスで夏バテを予防

山椒 × うなぎや煮物

ピリッとした刺激が特徴。胃腸を整え、消化を助ける働きがある。脂の多い食材に最適。

花椒 × 麻婆豆腐や麻辣湯

山椒と同じミカン科のスパイス。身体を温める力も高く、お腹の冷えやむくみにも効果が。

クミン × カレーやチリコンカン

カレーの香りのもとのスパイス。消化器官を刺激し、食欲増進効果がある。肉料理にマッチ。

リョータ著『症状からわかる 薬膳食材早見帖』(主婦と生活社)

取材・文/梶原綾乃

リョータさん 国際中医薬膳師、医薬品登録販売者。“いま食べるべき食材”を見てすぐに生活に取り入れられる2冊目の著書『症状からわかる 薬膳食材早見帖』を7月に上梓