脳の健康を守る令和の生活習慣
脳の疲れを癒し、脳を元気にするために、私たちが日常生活でできる対策を、川上先生に教えてもらった。
睡眠は7時間。寝る前30分にスマホをオフ
睡眠時間は短すぎも長すぎもよくない。理想は7時間。忙しく時間が削られがちな現代人だからこそ、睡眠時間と質のどちらも確保することが重要だ。しかし、その邪魔をするのが寝る直前のスマホ。
「ブルーライトなどの刺激が、睡眠を促すホルモンの分泌を抑制し、体内時計を狂わせるおそれがあります。睡眠導入障害や中途覚醒の引き金になるので、就寝30分前にはオフにし、意識して脳を休ませましょう」(川上先生、以下同)
日中に10分間、日の光を浴びて歩く
1日10分でも外に出て日光を浴びることで、体内時計が正常化し、夜の睡眠の質が劇的に改善する。同時に運動習慣も大切。
「バス停を1駅分歩くなど1日8000歩を目安に、無理のない範囲で歩く習慣を。ルートを変えたり、周りの景色やお店を意識して歩くと脳の活性化につながります」
塩分過剰は禁物、食事やサプリで栄養摂取
過剰な塩分摂取は脳の血流量を低下させる原因になる。また、脳機能改善として注目されている「イチョウ葉エキス」や「プラズマローゲン」のサプリメントを試すのも手。
「プラズマローゲンは細胞膜の主要成分の一つで、脳や心臓などたくさん酸素を消費する部位に多く存在します。加齢やストレスで減ってしまうので、この成分が豊富な鶏胸肉やホタテを日々の食事に取り入れるのもオススメですよ」
シングルタスクで脳の休憩時間をつくる
料理をしながらスマホを見るなど、複数の作業を同時進行したり、短時間で切り替えながらこなす「マルチタスク」は脳を急激に疲弊させる。大事な作業のときは1つに集中する「シングルタスク」を意識すると脳の疲労が削減。また、5分でも目を閉じたり、深呼吸をして脳を休ませることも大事。
いろいろな人と対話する
最近はAIと対話する人が増えているが、他者とのリアルな会話こそ脳への刺激になる。頭がうまく働かないことを恥じて一人で抱え込み、心を閉ざしてしまうのがいちばん危険。孤独はうつ病を招き、将来的な認知症のリスクを高めてしまう。
「頭がモヤモヤするのは、怠けでも、恥ずべき衰えでもありません。脳が繊細だからこそ、現代の情報過多な社会の中で『少し疲れているよ』と悲鳴を上げているサインなのです」
教えてくれたのは川上智史先生
群馬医療福祉大学 准教授、愛知医科大学客員研究員。健康増進クリニック(市ヶ谷)院長補佐。医学博士。著書に『ブレインフォグを治す! もやもや頭がスッキリする!』(さくら舎)など。
<取材・文/荒木睦美>


















