不安傾向の悪循環を断ち切るポイントは、低血糖を防ぐことにあるようだ。そのために、神楽さんは“補食”が大事という。
本当に自分がやりたいことなのかと立ち止まって考えてみる
「低血糖とは血糖値70mg/dL未満のこと。不安・パニック、そのほかの心身の不調を起こさないためには、要するに低血糖にならないようにすればいいわけです。つまり、『抵抗期』から『移行期』の段階で、必要な栄養をきちんととれば、心身の不調を防ぐことができます。血液中の糖を補充、安定させるよう、質のいい糖質をこまめにとる“補食”を推奨しています」
ルールは、朝昼の食事後の2時間おきに補食をすること。朝食が8時だったら10時に、昼食を12時にとったら14時、16時に補食という具合。夕食から就寝までの時間が長い人は、夕食の2時間後にも補食をする。
「補食には、ミニおにぎり(30~40g)、甘栗2粒、干し芋(15g)、バナナ(1/3~1/2本)、いちご5粒程度、リンゴ1/4個などをすすめています。だいたい糖質10g程度の摂取が目安です。甘栗は外出先でも手軽に食べることができるので、便利ですよ」
ストレスが続いている人の場合、補食をとると余計にお腹がすいたりするようだ。なかには、甘栗を1袋食べきってしまったという人も。しかし、これは補食の効果が表れてきた証拠で、3日~1週間で食欲は落ち着くという。
補食をしてもお腹がすいて我慢できないときは、食べる量を増やすのではなく、回数を増やすとよい。
「それでも空腹感がある人はミニおにぎりがおすすめ。白飯は腹持ちがよく、中に鮭などの具材を入れればタンパク質などの栄養もとることができます」
補食は血糖の補充を目的としているため、それによって急激に体重が増えることはないというが、気になる人には“葛湯スープ”(左記)を補食にすればいい。
「本葛は糖質100%のデンプンで、葛湯だけを飲んだら血糖値が急上昇するので、だしを混ぜて葛湯スープにします。魚や昆布などのミネラルも摂取でき、血糖値の上昇も緩やかになります。スープだけだと1回の糖質量が少ないので、食事後15分にひと口のペースで飲むようにします。1日に500~700mlの摂取が目安です。
早い人だと補食を始めて3日~2週間で不調改善の手応えを感じてくるはず。ただし最低でも、3~4か月は続けてほしいですね」
注意したいのは、補食が不安・パニック症状そのものを解消するわけではないということ。補食は低血糖を防ぐための対症療法なのだ。根本の原因となっているストレスを緩和させるためには、「考え方」のクセを見直す必要がある。
「『べきである』『ねばならぬ』という考え方を少しずつ手放して、それは本当に自分がやりたいことなのかと立ち止まって考えてみることが重要です。脳疲労は多くの場合、自分の本心が置き去りになっている状態が長く続くことで起こりますから」



















