約2年に及んだ裁判も終わる
賠償金が支払われ、息子のおもちゃに対する弁償も確約が取れた。約2年に及んだ裁判も終わった。
「示談交渉で示された示談金とほぼ同額ですが、裁判で勝ち取った判決と示談では、価値がまったく違うと思います。これで裁判を起こした意味もあると思いますし、すごく気持ちが軽くなったことは事実です。
でも正直、判決には納得していません。121万円という賠償金も、私と息子が無駄にした何年間というものに対して、安いと思います。繰り返しになりますが、独身偽装ということに対しての認識を、社会全体が変えていかなければいけないと思っています」
その“認識”を変えるため、サクラさんのような経験を社会に伝えている。だが、それには高い壁があると、こう続ける。
「独身偽装の被害は非常に表に出にくく、裁判を起こして声を上げること自体にも大きな精神的、時間的な負担があります。
私は訴訟当初から、これは自分だけの問題ではなく、被害について社会に伝えたいという意志を持っていました。でも依頼していた法律事務所が、メディアから取材の問い合わせがあったときに“事務所の方針と守秘義務の観点”から私への取り継ぎを断っていたことを後から知りました。事務所側の方針もあることは理解していますが、社会に対して問題を提起するかどうかの判断は、被害者である私自身がすることではないのでしょうか」
依頼者のプライバシーの保護という観点で、法律事務所の考えは理解できるが、被害者本人の考えを聞かずに、というのは確かに疑問が残る対応だ。



















