大事な時期であることはわかる。でも、事件の有無に関わらず、ここまで大事になった以上、大学側は公式サイトで見解を発表するだけではなく、ちゃんと会見をするなりして、自分たちの姿勢を世間に対して説明をしたほうが印象がいいと思いますよ。

相次ぐ不祥事…その根本的な原因とは

 では、なぜこうした不祥事が起こってしまったのか。今回の広告学研究会における、根本的な要因は、やはり“ミスコン”の存在だよね。

 ミスコンの会場には、事務所の人やテレビ局の人など、芸能関係者が来ているという話をよく耳にします。とくに有名私立大学ともなれば、女の子もたくさん寄ってきて、スカウトにとっては好都合。そのため、若い子を集められるサークルや団体には、裏に企業がついてスポンサーとなるわけ。

 そしてその延長線上に、派手な打ち上げや飲み会が催されるであろうこと、浮かれて羽目を外してしまうであろう学生たちの姿を見ることは想像に難くないよね。この構図に、オーガナイザーと組み、2000年代初頭に問題となった早稲田大学のスーパーフリーの姿を思い出す人もいるかもしれない。

 とにかく、こうした学生団体に企業が入ってくることによって、学生たちは大人たちのビジネスに利用されているにも関わらず、自分たちが人やお金を大きく動かしていると錯覚してしまう。その結果、プチ起業家のごとく振る舞い、調子に乗ってしまうところが少なからずあるはず。相次ぐ不祥事の根本的な原因は、まずそこにあるんだと思うよ。