敏腕社長でありながら「理学博士(Ph.D.)」「MBA」「行政書士」「宅地建物取引士」「栄養士」などと多くの資格を取得し、その波乱万丈の経営経験から、多くのビジネス書が著作にある臼井由妃さん。そんな彼女の著書『お金持ちはなぜ、靴をピカピカに磨くのか? 金運を鍛える「節約」生活のルール』(朝日新聞出版)が9月下旬に発売された。同書では、夫が残した3億円の借金返済を可能にした節約術やノウハウが解説されている。今回は前回の「早口の人がお金持ちになれない理由「出世もできず、プライベートでも"仲間はずれ"に」に引き続き、臼井さんがお金持ちならではの”考え方”を教えてくれた。

 お金持ちには「信心深い人」が多いと言えます。実際、自宅やオフィスに神棚を祀り、手を合わせて感謝の言葉を述べ、家族や会社の安泰を祈る方。

 あるいは、苦労した時代を知っている靴を「守り神」のように大切にして、折に触れ「ありがとうございます、こうして働かせていただけるのも、あなたのおかげです」と、感謝を伝える方など。万物への信仰心が篤い人が、本当に多いのです。お金持ちになるほどに、信仰心も高まるといっていいでしょう。

 なぜでしょうか? お金持ちになると、どうしてもその態度が傲慢になりがちです。そんな時、彼らは神棚や守り神、目にみえない力に思いを馳せて

「謙虚さを、忘れてはいないだろうか?」

「この選択で、お客様は喜んでくださるのか?」

 そんなふうに、自分の言動を見直し、襟を正しているのです。お金持ちと言われる社長や著名人に、批判や忠告をする人はあまりいないでしょう。