渋谷容疑者が所有するマンション。ここに家族と住んでいた
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 その一方で、今から思えばちょっと……という異変も。

 30代の男性保護者は、

「いつも子どもの話をよくしてね。道で会うと、1時間ぐらい立ち話をするんです。穏やかな人でしたけどね」

 と普段の様子を明かした後、事件後の変化をこう告げる。

「事件後、どんどん口数が少なくなって、今月10日にも(通学路の)旗持ちの当番をお願いしますとうちに来たんですけど、それしか話さずに帰っていきました。どうしたんだろうって思ってましたけど……」

 20代の保護者は、渋谷容疑者の逮捕に青ざめ、保護者の集まりのとき、渋谷容疑者の焦っていた様子を明かす。

「“二小会”の集まりのとき保護者のお母さんが冗談で“会長が犯人なんじゃないですか”って言ったんです。みんな冗談だって思っているのに、すごくうろたえて“そんなわけないでしょう。当日、私にはアリバイもあるんですから”って必死に否定していました。気が弱い感じの人なので、びっくりしただけかなと思っていたんですが……」

 捜査の手が自分に迫っていることをうすうす感づいていたのか、自分の犯行がバレる恐怖心が先立っていたのか。

 事件前から、渋谷容疑者に異質な感じを抱いていた人もいた。30代の保護者は、

「ちょっとおかしいっていうか、挙動不審なんですよ。普通に歩いていても不審者のようで、気持ち悪かったわ」

 と暗い印象を指摘する。

 “二小会”で役員をしている30代の女性は、

「いわゆるモンスターペアレンツのような感じ」

 と容疑者の言動をズバッと指摘。さらに、強気と弱気が混在する二面性にも触れる。

「会長になる前から学校に対して、A4サイズ10枚分の抗議文を送り、先生たちも困っていました。ただ、渋谷さんと抗議文について話をしたら意外と恐縮した態度で、“そんなつもりではなかったんです”って低姿勢だったので、拍子抜けしたことがありました」