ジャムはおいしいけど糖分が多いし、パンにつけるくらいしか食べ方のバリエーションがないという方、必読! 糖度を抑えた、料理にも使いやすい「低糖度ジャム」をご紹介!

健康にうれしい「甘さ控えめ」

 年齢・性別を越えて、人々に愛されている甘~いジャム。でも、糖尿病をはじめとする生活習慣病やダイエットが気になる人にとっては、高糖度のジャムは「とりすぎ注意食品」のひとつではないでしょうか?

 最先端の科学とユニークな実験で、日常の疑問を徹底的に調査するNHKの人気番組『ガッテン!』では、甘さ控えめなのにとってもおいしい「低糖度ジャム」の作り方をご紹介しました。

 ジャムはJAS規格で「糖度40度以上のもの」と定義づけられています。糖度40度というのはかなりの甘さですが、たくさんの砂糖を入れるのには製造上の理由があります。

ジャムの粘りのもとは「ペクチン」

 果物や野菜を加熱すると、細胞壁が壊れて「ペクチン」という食物繊維が出てきます。ペクチンは素材の持つ糖と酸によって固まり、粘りを作り出しますが、ジャム特有の粘りを出すためには、さらに砂糖を加えて煮る必要があるのです。

 そもそもジャムは、秋にとれた果物を冬までとっておく保存食として生まれました。砂糖には、素材の水分を吸収し、細菌やカビの繁殖を抑えて食品を長持ちさせるという働きもあるので、昔からジャムはたくさんの砂糖を入れて作られてきたのです。

少ない砂糖でもおいしいワケ

 昔ながらの製法のジャムは甘くておいしいけれど、健康のためにも、少なめの砂糖でおいしいジャムを作れないか?

 そこで番組で紹介したのが、糖度40度未満の「低糖度ジャム」です。砂糖が少ないぶん、果物本来のさわやかな味を楽しめるのが特徴です。

 では少なめの砂糖で、どうやって粘り気を出すのか。

 実は、果物を冷凍したり、すりおろしたりして細胞壁を壊すことで、ジャムにとろみをつけるペクチンを出しやすくしているのです。しかも、この工夫により、わずか3分ほどの短時間でジャムが作れるのです!(「低糖度ジャム」の材料と作り方は写真でご紹介します)

 低糖度ジャムは、料理に使うと本領発揮します! 甘みが抑えられたぶん、料理の塩味、酸味、うまみがバランスよく感じられ、深みのある味わいになります。ぜひ、お試しください!