『ハケン占い師アタル』では、メアリージュンと似た感じの女性を、野波麻帆が演じている。仕事はきっちりこなし、定時で帰る。指示にはいちいち反論し、無駄な業務を一切受け付けず。

 母が亡くなり、失業中の父とニートの弟の面倒を見ながら、家のローンを払っているという頑張り屋の女性だ。そら、愛想もなくなるわな。主人公で占い師の杉咲花のお見立てでは「不幸や不公平を呪ってるだけで他力本願だ」という。

 愛想がなくても仕事をきっちりこなす女性たちに、なぜよってたかって「可愛げ」を盛り込もうとするのか。無愛想または無神経な男性には周囲が優しく見守ってあげることを強要し、無愛想な女性は頭ごなしに変えようとする。それこそ激しくオンナアラートだ。

 と思っていたら、超ド級の論破ヒロインが登場した。

『絶対正義』(東海テレビ・フジテレビ系・毎週土曜夜11時40分)の山口紗弥加である。「私、なにか間違ったこと言ってる?」を脅し文句に、問答無用の勧善懲悪を振りかざして、友人であろうとなかろうと、ガッツガツ成敗していく。

 いや、もう、ここまでくると、サイコパス(?)なわけで。ここで一緒にしちゃいけない案件、ともいえる。

「論破する女性=ロンパーウーマン」については、今一度考えてみたいところである。間違ったことを言っている人に、仕事を押し付けてくる人に、つまらない自慢話を延々としてくる人に、「女の人はこうあるべき」を押し付けてくる人に、ロンパーウーマンは、ぜひありのままの姿で闘ってほしいと思う。

 でも、モテないだの男日照りだの不幸だのと、ステレオタイプに描いてほしくもない。ロンパーウーマンがもっと良き形で活躍するドラマがたくさん作られますように。


吉田潮(よしだ・うしお)◎コラムニスト 1972年生まれ、千葉県船橋市出身。法政大学法学部政治学科卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。『週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』生活文化出版)、『TV大人の視聴』(講談社)、産まないことは「逃げ」ですか?』などがある。twitter @yoshidaushio