角界を去ってまもなく半年になろうとするが、花田光司氏(元貴乃花親方)の周辺は、いまだに騒がしい。それだけ注目されているのだろう。

 その要因のひとつに、現役復帰がウワサされている元妻・河野景子や、とにかく叩かれ続けている長男・花田優一など、彼を取り巻く個性豊かな人物たちとのかかわりにある。もちろん因縁の深い兄・花田虎上氏と母親の花田憲子氏もだ。

 誰しも考えることは同じというか、マスコミは光司氏と彼らをなんとか共演させようと、あの手この手で双方を口説いているようだ。

 そしてついに、あの女優の登場だ。

「横綱がよろしければ」は本当か

 貴乃花時代の最大の“スキャンダル”と言っても過言ではないあの騒動。

 '92年11月のことである。当時、人気絶頂だった宮沢りえと突然婚約を発表した。しかし、わずか2か月後、いとも簡単に破局してしまったのだ。

 あれから四半世紀がたった。

 発売中の『FLASH』(2月26日号)の報道によれば、某テレビ局のプロデューサーが、ふたりの対談を企画し、双方の事務所に接触したという。

 同プロデューサーによると、宮沢の事務所は「横綱がよろしければ……」とまんざらでもない感触だったそう。一方、光司氏側は回答を保留したと書かれている(*後日、同誌の取材に対して、宮沢の事務所は「そのような事実はいっさいございません」と否定)。

 はたして、ふたりの共演はありえるのだろうか。

 宮沢は破局以降、これまで一度もこの件に触れたことはない。また、彼女は折に触れて芸能マスコミの取材を受ける際にも、恋愛・結婚に関して答えていない。その姿勢は一貫しているようだ。しかも彼女は昨年、V6の森田剛と再婚したばかり。

 当時、“トップアイドル”として大ブレークしていた宮沢だったが、あの婚約破棄により“激ヤセ”し、肉体的にも精神的にも追いやられた。以前はとんねるずとコント番組で共演し、茶目っ気ぶりをみせていたときもあったのだが、それ以降しばらく、当時のような明るさは消えたようにみえる。

 今も続く、プライベートに触れられたくない姿勢は、むしろ、光司氏との関わりから生まれたのではないだろうか。かつて元実業家と結婚した際も、押しかけたマスコミをかわし、FAXのみでの発表となった。マスコミ取材に対して、自らの言葉で恋愛・結婚を語ったことは一度もないと記憶している。

 光司氏と家族・親族の共演はあるとしても、宮沢との壁はあまりにも厚すぎるのではないか。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。