3つ目の謎は、手製ピンク槍が示す意味。形状などが『ロンギヌスの槍』に似ているとされる。同槍は、はりつけにされたイエス・キリストの死を確認するためにローマの兵士ロンギヌスがわき腹を刺したものとされ、人気アニメ『エヴァンゲリオン』や複数のゲームにも架空の武器として同名で登場する。

「刃物がピンク色に塗られていた理由がピンとこない。キリストの血は赤いし、エヴァの武器もピンクではなく赤に近い。なぜ、ピンクを選んで塗装したのか」(前出の記者)

 どんな人物なのか。容疑者が契約書などに書いたとされる京都市内の住所を訪ねると、そこは巨大団地だった。

容疑者が暮らしていたと思われる集合住宅の玄関。表札と郵便受けに名前はない
容疑者が暮らしていたと思われる集合住宅の玄関。表札と郵便受けに名前はない
【写真】容疑者の服装を再現したイラスト、お茶の水女子大近辺の様子ほか

 同団地に住む女性住人は、

エレベーターで乗り合ったときに挨拶する程度。2~3年前まで高齢の母親と暮らしていたみたいだけれど、最近は1人でいるところしか見ていない。スーツ姿は見たことがないし、ラフな服装が多かった。

 よく日中に近くのショッピングセンターに買い物に出かけて買い物袋を提げていた。いつも黒い帽子をかぶっていたので、逮捕されるまで丸刈りとは気づかなかった。ここ1~2か月内にも買い物姿を見ましたよ」(同女性)

 近所トラブルなどは確認されていない。

 今回の事件にかかわらず、一部の在校生周辺には鬱屈した空気が流れていた。

有形文化財のお茶の水女子大学正門
有形文化財のお茶の水女子大学正門

 昨夏のこと。学校に近い飲食店で、悠仁さまのご学友の保護者とみられる女性3人が、“先生”と呼ばれる男性に詰め寄るシーンが目撃されている。居合わせた地元客が話す。

保護者は“先生、特別扱いを受けている子がいるという現実をどう子どもに伝えたらいいんですか”などと質問し、男性は“将来、天皇になられる方と同じ空間にいられる喜びというか、それも立派な教育と考えてはどうですか?”と説得していました。事件でさらに不満を増幅させる保護者もいるのではないか

 周辺住民の中には、地方ナンバーの親戚の車が訪ねてくるたびに警察官から職務質問を受けて窮屈な思いをする人もいる。周囲の理解を得られるような、調和のとれた警備強化が求められるのではないだろうか。