人狼殺はボイス機能を利用し、生声で会話しながらゲームができるのも魅力なのだが、

「齋藤は直接会うとおとなしいんですが、ネット内の討論中には急に口調が強くなったり、怒鳴りつけることもあった。石澤さんは明るくて、年齢は若くても気遣いができる、社会性のある子でした」

 と前出の知人はその人柄を偲び、悔しそうに話した。

こじれの原因はお金

 オフ会で顔を合わせ交際がスタートしたが、齋藤容疑者が石澤さんの交友関係に嫉妬したことなどから、次第に関係がぎくしゃくし始めた。

「彼女がパパ活をやっているんじゃないかと疑い出し、ケンカも増え、齊藤は不満を爆発させてSNS上に彼女とのLINEやプライベート情報をさらしたんです」(同・知人)

《今夜 人狼殺Twitterに爆弾を投下して消えます。僕には許す気がないです》《援助交際並びに交際の証拠》……そんな言葉と一緒に恋人のプライバシーをさらしていたが、

「齋藤は女グセが悪く、石澤さんと付き合っているときも、ほかの女性に声をかけていたそうです」(同・知人)

 そんな事件をきっかけに、別れを切り出したのは齋藤容疑者だった。ところが石澤さんに仲のいい男性ができると、齋藤容疑者は嫉妬し……の繰り返しで、さらにこじれていったという。その最大の原因は金。前出・知人が明かす。

「石澤さんは“お金のことを言われている”と悩んでいました。男は“あんなにお金を使ったのに何もしてくれない”“返せ”などとしつこく迫ってきたそうです。デート代や旅行代など総額で100万円ほど。最終的に男は“お金だけでも返してほしい”と言っていたようです」

 別れた恋人に、交際期間中の出費の返済を迫るという金への執念。

勤務店のPR動画に出演する石澤さん(YouTubeより)
勤務店のPR動画に出演する石澤さん(YouTubeより)
【写真】事件現場と亡くなった石澤さん

 実はその一端は以前から垣間見えていた。齋藤容疑者はかつて東京・歌舞伎町でホストクラブに勤務していた。当時の彼を知る友人は、

「彼は成功願望が強かったんです。何かでお金儲けをして大物になりたい、とよく言っていました。“年金(保険)を納めても返ってこない”とか“ホストは女の子をだましてお金をもらうけど、そこまでしてほしくない”と言っていた。そして援助交際も毛嫌いしていました」

 同じ店で働いたことがあるという元同僚ホストは、

「お客さんに言ったことが受け入れてもらえない、思ったとおりの返答がないと突然、態度を変えることがあった。お客さんに“なんで来ないんだよ”“こんなにしゃべってやっているのに”と理不尽にキレることもあって正直ヤバイやつだと思ってました