動物たちのケアは真夜中でも。女性スタッフも多い三鷹獣医科グループ
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4時に来院したボストンテリアは……

 動物の病院も夜間ならではの大変さがつきまとう。ローテーション勤務だが、獣医師、動物看護師、事務など常時4、5人が待機している。

「私は獣医師を43年間するうちに、41年間は夜中の勤務。夜中に働かないと逆に調子が悪くなる」

 と小宮山院長は力強いが、スタッフは青白い顔で、

「昼間はなかなか眠れない。少しでも寝たいので、徒歩や自転車などで通える範囲に住んでいる人が多い。

 急患がなくても入院している動物がいるので心電図を見たり、点滴を打ったり、体温を測ったり、忙しい。夜間手当も発生するので病院の経営も大変だと思う」

 空が白み始めた4時過ぎには、ボストンテリアのさくらちゃん(13歳・メス)が東京・練馬区から。飼い主によると、

「前から発作的なけいれんがありました。長くても5分ほどでおさまりましたが、昨晩から3回目で、最後は1時間以上も続いて……」

 夫と子ども一緒で、

「私たち夫婦はボストンテリアが好きで、この子が2頭目。子どもが生まれる前から飼っていたので、子どもの姉といった存在です」

 体温は42度にも達していて、昏睡(こんすい)状態。死亡する確率が3割ほどあると告げられた。もし回復しても、脳障害が残る可能性もあるという。

 しばらく安静にして、24時間態勢でスタッフが見守ることにしたが7時ごろに永眠。

 その後を取材すると、

「翌日に葬儀をあげました。悲しすぎてやりきれないが、病気を持ちながらも懸命に生きて、やっと楽になれたのかなと。私たちに囲まれて幸せな一生だったと思いたい」

 2日目の夜、10時過ぎにはハムスターのマカロニくん(2歳・オス)が来院。

 東京・小平市から子ども連れで訪れた飼い主は、

「夜9時ごろ、巣から出て食事をするのが日課ですが、今日に限って巣から出てこなかった。また、右手の下からお腹にかけて、なんだか腫れているような感じだったので」

 院長の最初の見立ては外傷で、ひと晩は様子見となり、親子はいったん帰宅。