「お金がなさすぎて、2日間何も食べていないんです。仕事もないので、パパ活を……」

 バーで働く19歳のA子さんはそう言って、オムライスを頬張った――。

学費未納で除籍になってしまう

 コロナ禍で仕事を失う人が多い中、金銭的に困窮(こんきゅう)する女性が“パパ活”で収入を得るケースが増えている。

 パパ活とは、女性が「パパ」である男性とのデートや食事に付き合う見返りとして金銭を受け取る行為を指す。

 表向きは健全な関係でも、実際は売春行為が横行する。

 有名私立大学の理系学部に通いながらキャバクラ嬢として働く20歳のB子さんは、仕事を失ってパパ活を始めたひとりだ。

「親の病気などで家計が悪化してしまい、昨年の春に学費をすべて自分で払うよう言われました。居酒屋のアルバイトなどをしていましたが、コロナでシフトに入れなくなり、思うように稼げませんでした」

 黒髪ストレートで清楚(せいそ)な雰囲気を醸し出しているB子さん。いよいよ学費納入期限に間に合わない、となって始めたのがキャバクラだった。

「月に20万円ほど稼げる見込みだったのですが、緊急事態宣言の影響もあり、結局シフトをすべてカットされてしまった。奨学金もおりなかったので、あと2か月以内に50万円を貯めなければ学費未納で除籍になってしまいます……」

 やむをえず始めたのがパパ活だった。

「12月から始めて、SNSを通じて3人の男性と会いました。受け取るのは1時間4千円と交通費です。今のところトラブルはなく、ご飯を食べて世間話をする程度ですね」

 それでも不快な思いをすることは多いようで、

「DM(ダイレクトメッセージ)でパパ活を持ちかけてくる男性は、ほとんどが身体目的。“足のにおいを嗅(か)がせてほしい”なんていうのもありましたね」

 実際に身体の関係になるかというと、

「初めてお会いする方は無理ですが、生理的に受け付ける人なら、2回目以降に考えます。まだそういう話になったことはなく、金額も設定していませんが……」

 B子さんは覚悟を決めたように語るが、楽しみにしていた成人式もリモートで行われることになり、悲壮感が漂う……。