さらに、人によっては怒りっぽくなるという傾向も。一昨年『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でドッキリ企画『中継先にヤバめ素人が現れてもベテランリポーターなら華麗にさばける説』が行われた際、板東英二のVTRだけがカットになるという事態が起きた。

 スタジオでVTRを見た出演者は口々に「流していいんですか」「流しちゃいけないやつでしょ」と驚き、最後に松本人志が「忘れかけていた昭和のド根性のようなものを見せてもらった気がする」と総括。元・プロ野球のピッチャーならではの大暴投だったようだ。

 また、年をとると夜が弱くなったりするもの。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)の司会者・田原総一朗は今年の元旦スペシャルで、約20分間“居眠り”していたのではという疑惑が持ち上がった。逆に、早起きは得意になったりするから『朝から生テレビ!』に変える手もあり?

 とはいえ、長年の功労者への対応はどこも難しい。昨年の『紅白』では、五木ひろしが出場50回の史上タイ記録を達成。NHKはこれを機に「卒業」ということにして盛り上げるつもりだったという。しかし、五木は、

「みなさまに支えられたどりついた、50回連続出場。私にとっても大きな区切りとして、万感の思いをこめて歌います」

 という玉虫色のコメントを発表。これなら、今年落ちても、去年が最後のつもりだったと言えるし、もちろん、新記録もあきらめてはいないのだろう。大舞台からの引き際もまた、難しいものだ。

ジャニーズにもいる、若くても老害

〜カウコン乗っ取りのマッチに、説教オヤジの哀川・一茂〜

 ここまで見てきた人は60歳以上だが、もっと若くても老害認定される人がいる。ジャニーズでいえば、マッチこと近藤真彦だ。去年の不倫騒動で、いまや無期限活動休止中だが、それ以前に老害のイメージを決定づける「事件」があった。

 それは2014年から'15年にかけてのジャニーズカウントダウンコンサートでのこと。このイベントはジャニーズアイドルが集合して、それぞれの持ち歌やコラボソングを披露するものだが、マッチはなんと、10曲以上もメインで歌い続け、まるでソロコンサートと化してしまった。しかも、特別ゲストとして仲よしの黒柳徹子が登場して思い出トークを展開。お目当てのアイドルがその前座みたいになったことに対し、返金要求をするファンまで現れたのである。

 不倫騒動について、ジャニーズファンから擁護の声があまりあがらなかったのも、こうした過去によるところが大きい。ただ“ジャニーズの長男”が勘当状態になったことで、注意しなくてはいけないのが“次男”の東山紀之だ。昨年末も後輩たちの番組でちょくちょく見かけたが、その視聴者に歓迎されているとは限らない。マッチが引き受けていた老害ポジションを継承しないよう、今後はもっと控えめに振る舞ったほうがいいだろう。