人によっては、目薬をさしても効果を実感できず、日常生活に支障をきたすこともあるという「ドライアイ」。涙の量だけではない、その驚きの原因&ケア法を大公開!

「ドライアイ」の驚くべき原因

「パソコン作業をしていると、目に痛みや不快感がある」「目が乾いて、テレビを長時間見続けられない」。日ごろから、このような「ドライアイ」の症状に悩まされている人、特に目薬をさしても効果を実感できない人は要注意。こうした症状を放置すると、悪化して視力が落ちてしまうおそれがあるのです。

 ドライアイというと、涙の少なさが原因かと思いきや、実は「涙の質の低下」も原因のひとつだとわかりました。

 近年、涙の質を左右する重要な成分として「油」が注目されています。そこで、最先端の科学とユニークな実験で日常の疑問を調査するNHKの人気番組『ガッテン!』では、長崎県平戸市にある度島という小さな島で行われた大規模調査に注目。

 島民356人の目を検査したところ、なんと、まぶたの裏には2タイプあることが判明したのです。それは、まぶたの裏に“しま”模様があるタイプとないタイプ。このしま模様がない(少ない)人のほうが、ドライアイになる確率が高いというのです。

 しま模様の正体は「マイボーム腺」と呼ばれる、目の油を分泌する腺。まぶたの上下に両目合わせて100本ほどあり、まばたきをすると、このマイボーム腺から油が分泌されます。この油が目をコーティングすることにより、涙(水分)をしっかりとどめてくれるのです。しま模様がないと、油の分泌量が減少して涙が乾きやすくなり、ドライアイになるおそれが。

まぶたのふちの“タピオカ”に注意

 まぶたの裏を確認しなくても、マイボーム腺の機能低下をチェックできる方法があります。マイボーム腺の機能低下を表す兆候のひとつが、まぶたのふちにできる〝タピオカサイン〟。〝目のニキビ〟とも呼ばれるこのタピオカサインは、マイボーム腺の出口の油が詰まりかけている初期段階ですが、放置していると、マイボーム腺の機能自体が失われてしまうおそれも。

 このタピオカサインができやすい人に共通する特徴が、「コンタクトをしている」「パソコン作業をしている」「加齢」「こってりとした食事をとった」というもの。当てはまるすべての人にタピオカサインがあるわけではないですが、放置していると前述のようなリスクをともなうため、日ごろから気をつける必要があります。

 現在、タピオカサインを改善するための点眼薬などはないのですが、予防や初期段階のケアとしておすすめの方法が「目を温めること」固まった油を熱で溶かすことで詰まりを改善するのです。1日2回、40度くらいのホットタオルで5分以上温めるのがおすすめ。温める際にまぶたがぬれていると、気化熱によってせっかく温めたまぶたの温度が下がってしまうので注意してください。

“しま”のないタイプは年齢とともに増加!

 年齢を重ねるにつれてしま模様のない人が増え、40代では5人に1人程度の割合に。40代以降からはしま模様のない人が急増していた。

出典◎Arita R, Mizoguchi T, Kawashima M,et al. Melbomian Gland Dysfunction andDry Eye Are Similar but Different Basedon a Population-Based Study: The Hirado-Takushima Study in Japan. Am J Ophthalmol.2019; 207: 410-418
出典◎Arita R, Mizoguchi T, Kawashima M,et al. Melbomian Gland Dysfunction andDry Eye Are Similar but Different Basedon a Population-Based Study: The Hirado-Takushima Study in Japan. Am J Ophthalmol.2019; 207: 410-418
出典◎Arita R, Mizoguchi T, Kawashima M,et al. Melbomian Gland Dysfunction andDry Eye Are Similar but Different Basedon a Population-Based Study: The Hirado-Takushima Study in Japan. Am J Ophthalmol.2019; 207: 410-418

10分たっても冷めない!
「ガッテン流ホットタオル」の作り方

(1)タオル2枚とポリ袋1枚、ゴム手袋を用意。ゴム手袋を着用し、タオル1枚を50度の湯(沸騰した湯に同量の水を加えるとできる)に浸してしっかりとしぼり、熱々のおしぼりを作る(最終的にもう1枚のタオルで包んで40度になるよう、手に持って熱いと感じる温度にしておく)。

(1)タオル2枚とポリ袋1枚、ゴム手袋を用意。ゴム手袋を着用し、タオル1枚を50度の湯(沸騰した湯に同量の水を加えるとできる)に浸してしっかりとしぼり、熱々のおしぼりを作る(最終的にもう1枚のタオルで包んで40度になるよう、手に持って熱いと感じる温度にしておく)。
(1)タオル2枚とポリ袋1枚、ゴム手袋を用意。ゴム手袋を着用し、タオル1枚を50度の湯(沸騰した湯に同量の水を加えるとできる)に浸してしっかりとしぼり、熱々のおしぼりを作る(最終的にもう1枚のタオルで包んで40度になるよう、手に持って熱いと感じる温度にしておく)。

(2)1のおしぼりを素早くポリ袋に入れる。ポリ袋を丁寧にたたむ。

(2)1のおしぼりを素早くポリ袋に入れる。ポリ袋を丁寧にたたむ。
(2)1のおしぼりを素早くポリ袋に入れる。ポリ袋を丁寧にたたむ。

(3)2をもう1枚の乾いたままのタオルで、ポリ袋ごと包んで完成。

(3)2をもう1枚の乾いたままのタオルで、ポリ袋ごと包んで完成。
(3)2をもう1枚の乾いたままのタオルで、ポリ袋ごと包んで完成。

※使用するタオルの厚さや大きさによって温度の差が出るため、ご自身で湯の温度を調整してください。※目やまぶたが赤い・かゆい・腫れているといった炎症の症状がみられる場合にはこの方法は用いないでください(具体的には結膜炎など)。また、温めている途中で同様の症状が出た場合は即座に中止したうえで、冷やしてください。※目の近くを触るので、事前に手指の消毒を行ってください。※熱いお湯を用いる際は厚手のゴム手袋などを用いてください。※適切な温度より高い温度で、長時間温めすぎないようにしてください。

■NHK『ガッテン!』今後の放送予定
総合テレビ毎週水曜午後7時30分~8時15分
【3/31】空前の大ブーム! レモン★丸ごと1個で超幸せSP

 レモンにまつわる「なぜ?」をガッテンがとことん追求!「昭和の時代からあったレモンサワーが、令和のいま、大ブームに……一体なぜ?」。レモンサワーを作っているお店へ潜入取材してみると、超意外なものを活用することで、これまでにない〝レモンらしさ〟を実現していたのです! おうち料理にも応用可能な奥義とは? さらに、「レモンの一大産地、通称〝レモン島〟の住民は、身体のある部分が〝若い〟⁉……一体なぜ?」。健康効果の研究最前線から、〝レモン島〟ならではの驚きの活用法まで。子どもも大人も大興奮の、作って楽しい、飲んでおいしい新ドリンクも登場します! 誰かに話したくなる、レモンのおもしろ知識が満載です! ゲストは、ビビる大木、真鍋かをり、大島麻衣。

※タイトルはすべて仮です。放送は変更になることがあります。