(4)新しい環境で人間関係をつくるのが苦手

自己紹介で貢献できること&弱点を話す

「パート先でも趣味の集まりでも、自分に何ができるかを先に宣言しておくとスムーズに共同体に所属できます。さらに、同時に弱点を伝えられるとより親近感を持ってもらえます。例えば僕の場合は“仕事柄、司会進行は得意ですが、実は白髪が多いです”という感じです」。マウントととられないように、実績ではなく“~できます”と表現するのもポイント。

例えば
NG
自分「揚げ物チャンピオンになったことがあるので、揚げ物は任せてください」
OK
自分「短時間で揚げ物を揚げることができます。でも、物覚えはあんまりよくないです」
自分「愛知県出身なので名古屋のことはなんでも聞いてください。でも、早起きは苦手です」

(5)共通の話題がなくて話が弾まない

会話に使えるトピックスを話してみる

「会話のトピックを表す“木戸にたちかけし衣食住(気象/道楽・趣味/ニュース/旅/知人/家族/健康/仕事/衣/食/住”という言葉があるので、覚えておくと便利です」。また、人は場所に関する記憶が強いので、出身地や家の様子への質問も相手の会話を引き出しやすい。

例えば
自分「ご出身はどちらなんですか?」
相手「宮城県の仙台です」
自分「仙台って行ったことがないんですけど、どんなところなんですか?」

(6)相手の話にうまくリアクションできない

「えっ!?」「あっ!」の相づちで驚きを伝えてみる

「誰でも自分の話に驚いてもらえるとうれしい気持ちになるもの。中でも使いやすいのは驚きを表す“えっ!? ”“あっ! ”という相づち。“えっ!? ”と相づちを打つだけで話は自然に弾みます。このとき、前提として大切なのは相手に興味を持つということです」。驚きの感情を隠さずに素直に表現するのがコツ。

例えば
NG
相手「この服、500円だったんですよ」
自分「へぇ、安いですね」
OK
相手「この服、500円だったんですよ」
自分「えっ!? 安くないですか?」

教えてくれたのは……ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記さん●慶應義塾大学卒業後、ニッポン放送のアナウンサーに。ラジオのパーソナリティーのほか、テレビ番組やイベントの司会進行など幅広く活躍。近著に『元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』(アスコム)が。

『元コミュ障アナウンサーが考案した会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』(アスコム)※書影をクリックするとアマゾンの購入ページにジャンプします
【写真】“元コミュ障”が考案した「会話テク」がつまった本

(取材・文/熊谷あづさ)