現在100人に3~7人はADHDであるといわれており、「グレーゾーン」(診断を受けていなかったり、診断を受けても確定されない層)を含めると、世の中にはかなりの「ADHD傾向」の人が存在する。その人たちの中には、同時に深刻な病を抱えているケースもみられる。

買いすぎ、ためすぎという病

「食料のストックだけではなく、マスクやアルコール消毒液、ハンドソープ、トイレットペーパーなどを不安から大量に買い込んでしまって、置き場がない。あれこれ買ったものの管理できなくなって途方に暮れてしまうのです」(西原さん)

中学生と小学生の子どものいる、4人家族が暮らす家のパントリー。「奥さんには買い物依存症の傾向が。ご主人が片づけられないことを責めるタイプなので、不在時に私がこっそり片づけ作業にうかがっています」(西原さん)
中学生と小学生の子どものいる、4人家族が暮らす家のパントリー。「奥さんには買い物依存症の傾向が。ご主人が片づけられないことを責めるタイプなので、不在時に私がこっそり片づけ作業にうかがっています」(西原さん)
【写真】コロナ禍で増加する「汚部屋」「ゴミ屋敷」のビフォーアフター

 また南さんは、

買い物依存症、物を捨てないで収集することにこだわる“ため込み症候群”といった精神疾患も考えられます。もし自身や家族に心当たりがある場合は、医療機関や発達障害者支援センターにサポートを求めましょう」とアドバイスする。

 片づけられない自分に落ち込んでいる女性が増えている一因には、SNSもあるのではと西原さんは推測。

 ブログやインスタにはたくさんの収納カリスマや、インテリア達人の投稿がアップされており、たくさんの「いいね!」やフォロワーたちの称賛のコメントであふれかえっている。そういったSNSは、ADHDADHDタイプの女性たちにとっては目に毒でしかない。

「人と自分を比べて傷つきやすい特性があるのが私たち。人に自慢できる部屋ではなくても、生活に困らない、衛生的に暮らせる部屋ならそれで十分。ネットで見る見栄えのいい部屋に、心をザワつかせないのも自分を救う策です