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ー 撮影中、松本穂香とともに持ち歩いたアイテム
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ー 中島健人・写真展で展示されるスポット
Netflix映画『桜のような僕の恋人』

「“この本、最高に面白いんです”とプロデューサーの方に話したことが今に繋がっている。原作に出会えたことに運命を感じています」

 発行部数70万部を超えるベストセラーとなった同名小説を映像化したNetflix映画『桜のような僕の恋人』で、主人公の朝倉晴人を演じている中島健人。“小説の中で大恋愛をしたい”と書店巡りをしている最中に出会い、原作の大ファンになったと言うが、

「少し記憶にあいまいな部分があるのですが、当時、なにか映画化できる作品はないかなと探していたように思います。いただいた作品に対して全力で頑張るスタンス。例えるとキャッチャーのような立場から、さらに作品に深く関わってみたい、0から1をクリエイトするようなピッチャーにもなってみたいと考えていたのだと」

 さまざまな小説を手にした中で特に印象に残ったのが今作だった。

「自分がこれまで取り組んだことのないジャンルと考えたときに、大人の恋愛で、心が温まる、切ない物語がいいなと思いました。原作を泣きながら読み終えたあとに“すごくいい恋愛だったな。大恋愛したな”という気持ちになれたんです」

撮影中、松本穂香とともに持ち歩いたアイテム

 カメラマンになる夢に挫折し、アルバイト生活を送る晴人は偶然入った美容室で新人美容師の美咲に出会う。ある出来事をきっかけに距離が近づいていくふたり。美咲の言葉で再びカメラマンの夢を追い始める晴人は、このまま幸せな日々が続くと思っていたが……。

「美咲役の松本穂香さんとお会いした初日に“遠慮はいらない。役を通してお互いに本気で好きになろう”と話しました。穂香さんに対して、ちょっとクールでシャイなイメージがあったんですが、自己開示してくれる方で。初日にそう話せたことは大きかったですね」

 クランクイン前、監督からの提案もあり、相手が演じる役についてどう思っているかを綴った手紙の交換をし、撮影中は共通のアイテムを持ち歩き過ごした時期があると語る。そのアイテムとは何か聞くと、

「気になりますよね(笑)。ちょっと恥ずかしいんですが、写真です。1週間ほど、撮影がなくて会えないときがあって。お互いに7枚ずつ撮った写真をファイルに入れたものを交換して持っていました。

 会えない1日目に1枚目の写真を見て、次の日には2枚目と。8日目に会えたときに桜の木の下でふたりで撮った写真をそのファイルに加えて。いま考えるとめちゃめちゃかわいいことをしていましたね(テレる)。でも、そのくらい晴人の気持ちを途切れさせたくなかった」