フジテレビが迷走中?

 そんなフジは、このところ好調だった「月9」枠においても、今期は『元彼の遺言状』(綾瀬はるか主演)がネット上で不評を買い、視聴率低迷に陥ってしまっている。同ドラマは小説家・新川帆立氏の同題ミステリー(宝島社)を実写化。主人公の敏腕弁護士・剣持麗子を演じる綾瀬は、近年“視聴率女王”と呼ぶにふさわしい女優となっていた。

「もしかするとフジは、綾瀬を起用して安心しきっていたのかもしれませんが、ネット上では初回から“原作の良さが台無し!”とブーイングが続出。第3話までは2ケタ視聴率を獲得していたものの、第4話は9.0%、第5話も8.6%と下落してしまいました。

 綾瀬が『月9』枠で主演するのはこれが初めてだったので、そういう意味でも、フジ側は“マズい”と焦っているはず。まずは『元彼の遺言状』を立て直す必要があるということで、『ナンバMG5』の評判に気づいていたとしても、新たなPRを企画する余裕がない状態なのかもしれません」(芸能プロ関係者)

 一方でフジは、平日昼の情報バラエティ『ポップUP!』内で今月20日から4週連続で「ひるドラ!『昼上がりのオンナたち』」を放送することを発表。『ポップUP!』も今年4月4日から始まったばかりの番組だが、最近は基本的に視聴率1%台を推移。そんな『ポップUP!』について、4月26日発売の「週刊女性」は、番組内で“昼ドラ”を復活させようという動きがある……などと報じていた。

 そして今月13日、実際に「ひるドラ!『昼上がりのオンナたち』」の企画が正式発表された。フジが『ポップUP!』のテコ入れを図っていることは伝わってくるが、局内ではますます『ナンバMG5』への対応が後回しにされていそうだ。なお、ネットユーザーからは「昼ドラを放送するからって、『ポップUP!』を見ようとは思わないのに」と呆れ声が出ている。

「フジが今、力を注ぐべきなのは『ナンバMG5』だと思うのですが、どうも迷走してしまっているようですね……。もちろん他の番組も大事なのはわかりますけど、せっかくヒットの可能性を秘めている『ナンバMG5』をないがしろにしてまでやるような企画は生まれていませんし、結局、どの番組も救われないまま終わりそう。

 ただ、映画化自体は実現するかもしれません。過去にフジで深田恭子が主演した『ルパンの娘』シリーズは、連ドラは爆死したものの、しっかり映画までやりましたから」(テレビプロデューサー)

 それでも、フジが『ナンバMG5』を映画化して興行成績を上げたいと思うなら、早い段階で戦略を考え直してほしいものだ。