目次
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ー 未知の壁を感じた40代。50代の自分が怖かった
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ー “年をとれば女が終わる”そんな思いは必要ない ー 今をどう生きたいか終活が考える契機に

 53歳でYouTubeチャンネルを開設し、リアルなライフスタイルを発信しているRIKACOさん。今、彼女の飾らない日常を自ら撮影した動画や、同世代が抱える心や身体の悩みをテーマに扱った動画が、多くの女性たちから共感を得ている。

「最初は、まさかこの年で始めるとは思わなかった(笑)。でも、息子は“今はもうテレビの時代じゃない”って。テレビの中の編集された毒舌キャラの私じゃなく、本当の母ちゃんを見てもらったほうがいいって言ってくれて。それに、母ちゃんの何げない日常が、誰かの刺激になったり、参考になったりすることがあるかもしれないよ、と。そう背中を押してくれたの」(RIKACOさん、以下同)

RIKACOのYoutubeチャンネル
RIKACOのYoutubeチャンネル

 そんなYouTubeチャンネルは開設から約2年5か月。動画のエッセンスをまとめたライフスタイル本も上梓された。今、改めて、RIKACOさんが心と身体のウェルネス(生き生きしている状態)のために大切にしていること、50代ならではの悩みとの向き合い方を聞いた。

未知の壁を感じた40代。50代の自分が怖かった

食に興味を持ち、40代後半からオーガニックアドバイザーの勉強を始めた 撮影/曽根将樹
食に興味を持ち、40代後半からオーガニックアドバイザーの勉強を始めた 撮影/曽根将樹

 20代から健康的な美しさで女性たちを魅了してきたRIKACOさんだが、実は自身の身体ときちんと向き合い始めたのは40代になったころ。

「“40代の壁”というのかな。特別な変化があったわけではないけど、40代になって“今までとは違うな”という未知の感覚を得て。漠然と50代の自分が怖くなったんです」

 そこで40代でパーソナルトレーニングをスタート。そのとき出会ったトレーナーにすすめられて、自分に合った食事を知るための“遅延型フードアレルギー検査”、自分の体質を知るための“遺伝子検査”を受けた。すると、乳製品や卵に遅延型アレルギーがあること、遺伝子検査で異常な冷え性だということが判明した。

「身体を温める努力をしないと、いくら運動をしても代謝が上がらず結果に結びつかないなんて。自分の身体なのに何も知らなかった」

 それから10数年。RIKACOさんの朝は今も“温活”から始まる。起床後に白湯+無農薬のレモンの果汁を半個分+マヌカハニーを入れたドリンクを飲んで身体を温め、10分間のストレッチやヨガで血流を高めるのが日課だ。身体を冷やす食べ物もなるべく避け、小麦粉を使った料理は抑えるようにしている。さらに、オーガニック食材やスーパーフードへの知識を高め、身体が喜ぶ食事を心がける毎日。心身の充実を感じているが、一方で“みんなが私と同じことをする必要はない”と話す。

「ひとりひとり体質が違うからというのはもちろんのこと、今は“誰かのまねをする”時代じゃないと思うから。大事なのはそれぞれがどんなふうになりたいかを考えて、アクションを起こすこと。やせたいとか、健康になりたいとか、肌がキレイになりたいとか。いろいろあるでしょ? そこを明確にすれば、自分に必要なことがわかるし、本気なら変えられないことなんてない」

 ファッションも同じ。RIKACOさんのワードローブの定番はシンプルかつライフスタイルに合った自分の好きなもの。年齢を重ねるほど、あれこれ抱え込まず、なりたい自分や自分らしさを支えてくれるスタンダードを持つ大切さを説く。

 “自分がどうなりたいか聞かれたら、すぐに答えられる?”、そう自問自答してみてとRIKACOさん。今答えられなくても、それが自分自身を考えるきっかけになればいいと笑顔で話す。