アダルトチルドレンは、嗜癖(しへき)を起こしやすいとされています。嗜癖とは依存症です。嗜癖は三種類あるとされており、アルコール依存症や摂食障害などの物質嗜癖、ギャンブル依存症や恋愛依存症などの過程嗜癖、ドメスティックバイオレンスやパワハラなどは人間関係嗜癖と呼ばれています。精神科医で『嗜癖する社会』(誠信書房)の監訳者である斉藤学氏は「嗜癖は中毒ではない、人は好きで嗜癖する」と解説しています。嗜癖とは「やってはいけないと重々わかっている、それをすることで不利益があることもわかっている、それなのにやめられない」ことを指すわけです。

男性スキャンダルはご法度なのに…

 たとえば、朝ドラのヒロインは清潔感が求められるため、男性スキャンダルはご法度とされていたそうです。ボーイフレンドすら許されないのなら、なぎこのように複数の男性を楽屋に引っ張り込むことが言語道断であること、それがバレたらどんなオオゴトになるかは、芸能生活の長いなぎこ自身が一番よーくわかっていたはず。にも拘わらずやめられないから、嗜癖なわけです。

2014年7月、離婚会見の翌日も元夫が経営するお店を手伝いに来ていた遠野なぎこ
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 それでは、なぜ嗜癖は起きるのでしょう。心理学者、ウィットフィールドによるとアダルトチルドレンは生育環境により、不安と屈辱感を抱え、「真の自己」を消失させられていると指摘しています。アダルトチルドレンは自分がなく、そのため慢性的な空虚感に悩み、その部分を人や物で埋めようして起きるのが嗜癖なのだそうです。男性依存症という嗜癖を持っている人にとっては、自分に愛の言葉をささやいてくれる人を失いたくない、だから、相手からプロポーズされたら、受け入れて結婚するしかない、けれど、結婚したら、配偶者以外との恋愛もしくは肉体関係は許されない。フツウの人にとっては「そんなこと当たり前」ですが、男性依存症の人は「わかっているのに、やめられない」わけですから、大きな壁にぶち当たることは目に見えています。短期間で離婚したとしても不思議はありません。