におい、かゆみが解消!正しい膣のお手入れ法

 膣ケアで初めに押さえておきたいのが“洗い方”。角質層が薄く粘膜もある膣周りの皮膚は、刺激に弱いので細やかな注意が必要だ。

「通常、膣は酸性なので石けんやボディソープを使うと膣内がアルカリ性に偏って自浄作用が弱まってしまいます。そうなると雑菌が繁殖しやすく、においやかゆみなどのトラブルに。

 洗うときは、デリケートゾーン専用のボディウォッシュを使いましょう。ドラッグストアやネット通販で購入できます」

 洗う手順は、まずシャワーの水圧を弱めて膣周りを軽く流し、泡立てた専用ウォッシュを全体にのせる。

 次に大陰唇と小陰唇を人さし指と中指でUの字に洗い、小陰唇を指で挟んで洗う。クリトリスは皮をむいて洗い、会陰は右、中、左と円を3つ描くようにそっと洗って、膣口は軽く洗う(膣の中は洗わなくてOK)。

 肛門は円を描くように洗う。最後に水圧が弱めのシャワーで全体を流したら、タオルで1回軽く押さえて終了。

「どの部位も、指に力を入れず、やさしく泡を滑らせるのがコツです」

 次に大切なのが保湿とマッサージ。更年期が近い人やVIO脱毛している人は乾燥しやすいので念入りな保湿を心がけ、マッサージで血行促進すれば不調改善に効果的。

 やり方は、デリケートゾーン専用のオイルかジェルをクリトリス以外の全体に塗り、膣の周りを人さし指、中指、薬指の3本でUの字にマッサージ。会陰は洗うときと同様、3か所に円を描くようにマッサージし、最後に肛門に塗る。時間がないときは、手軽な膣周りパックで潤いを与えよう。

「ほかにも、排便したら後ろから拭き取って膣に菌が付着するのを防ぐこと、性交時にできた傷が炎症になる場合もあるので、性交痛は医師に相談することを、特に気をつけていただきたいですね」

正しいケアのために!知っておきたい膣周りの構造

 閉経すると膣のバリア機能が低下。乾燥から膣炎になることも!

知っておきたい膣周りの構造(イラスト/赤松かおり)
知っておきたい膣周りの構造(イラスト/赤松かおり)
【写真】イラストでわかりやすく!「膣周りの構造」と「すぐできる“膣トレ”」

 膣周りをきちんと洗えていないと“恥垢(尿やおりものが混ざった白っぽい垢)”が、小陰唇のヒダの間にたまって、においやかゆみの原因に! 複雑な構造だからこそ丁寧なケアで清潔に保つことが大事。

更年期世代必見!膣ケア5か条
1 ボディソープで洗わない
2 乾燥させない
3 うんちは前に拭かない
4 性交痛を我慢しない
5 膣と骨盤底筋を緩ませない