生存率が低いがんほど早期発見が大事

 口腔がんは口の中という観察することができる場所にできるので、比較的早期に見つけやすいがんといえるが、早期発見がきわめて難しいがんもある。その代表が、膵臓(すいぞう)がんだ。

「5年生存率が50%未満のがんは、食道がん、肺がん、肝臓がん、膵臓がんなどですが、膵臓がんはその中でももっとも低い11.8%。かなりシビアな数字です。

 ただ、膵臓がんも他のがんと同じように、ステージが進むにつれて生存率が下がるので、早期発見が大事なことに変わりありません。むしろ、生存率が低いがんほど、早期発見が特に重要であり、がんのサインに注意が必要といえます」

 元横綱の千代の富士さんや野球監督の星野仙一さん、女優の八千草薫さんなど、膵臓がんで命を落とした有名人は多い。膵臓がんで死なないためには、手術で切除できる早期の段階で見つけること以外に方法はない。

 そのためには、膵臓がんのサインを早く見つけることなのだが、腹痛や食欲不振、吐き気といったものは膵臓がんだけにみられる特別な症状ではないため、ひどくなるまで病院に行かない人が多いのが現状だという。

「他にも、例えば、ダイエットしていないのに体重が減ったり、糖尿病の人が急に悪化した場合なども膵臓がんのサインの可能性が。

 思い当たることがないのにそういった症状があるなら、一度、医療機関で詳しく調べてもらったほうが安心でしょう。肝胆膵(かんたんすい)内科、消化器内科、または消化器外科での受診をおすすめします」

早期発見が特に重要な生存率の低い4つのがん
膵臓がん 11.8% 肝臓がん 40.3% 肺がん  40.4% 食道がん 43.4%
※出典:「国立がん研究センターがん情報サービス」5年生存率