障害があっても外へ光となる存在になりたい

編み物やストラップなどの自作品をマルシェに出品するのが日曜日の習慣
編み物やストラップなどの自作品をマルシェに出品するのが日曜日の習慣
【写真】「手羽先のように曲がってる」なみきさんの手

 今後の活動についての展望を聞くと「本業のハンドメイドも大事にしつつ、地元の福岡で障害者の光のような存在になりたい」と言う。

「テレビや講演会、舞台にも立てるパフォーマーになれたら。飲食店兼アトリエのようなものを運営して、いろんな人とのコミュニケーションを広げたいです」と夢を持つ。

 同じように障害がある人やその家族から「活動を見て励まされた」という言葉をもらうことも多いそう。

「障害者だからひきこもってなきゃいけないということはないです。この世の中、誰でも気軽に発信できる場が多くあるので、少しでも踏み出す勇気があれば、世界は変わるんじゃないかな」と、何かやりたい人の背中を押す。

 この身体で生まれたこと自体に決して後悔はない。

「むしろレアなものに産んでくれた母に感謝です。そして、支えてくれた医学の力や教育環境を与えてくれた先生方にも。どんな環境に置かれても、卑屈にならずにチャレンジできる人でいたい。恋愛や結婚も前向きですよ。ご縁があればいいですね(笑)」

<取材・文/小林賢恵>