1日1回は玄米の冷やごはんを
玄米が身体にいいことはわかったが、それでもホカホカ白米の誘惑は強い。
「だったらせめて、冷ましてから食べましょう。それだけでも健康にかなり貢献できますよ」
冷ますといいのはなぜか。そのポイントは「レジスタントスターチ」という成分だ。
「お米の糖質は炒飯によって吸収されやすくなりますが、冷ますことで食物繊維のような性質に変化するんです。それがレジスタントスターチです」
レジスタントスターチは消化されずに大腸まで届いて腸内細菌のエサになり、その結果、腸内細菌は短鎖脂肪酸という物質をつくる。これが腸内環境を整え、免疫力向上や大腸がんの予防効果につながる。
ほかにも心身のさまざまな健康効果を生みだす。腸が整うと聞けば便秘解消になりダイエットにもいいというのは当たり前の話だが、心身のアンチエイジングにもなくてはならない条件なのだ。
冷ます際は自然に温度を下げること。知世先生は炊いた玄米をお皿に平たく広げ、常温になるまで冷ましている。玄米特有のにおいが苦手な人も、冷やごはんにすれば気にならなくなるメリットも。
「1日1回でもいいので、玄米の冷やごはんに切り替えられるといいですね。炊飯時に塩と酒を加えればうまみもアップ。慣れないうちは白米や雑穀米、もち麦を混ぜて炊くのもいいです。3分づきや5分づきなどもありますが、できれば未精製の玄米を。玄米は農薬が残りやすいため、無農薬のものを選びましょう」
ちなみに、玄米を炊く前に水にしっかりつけておけば、玄米に含まれる貴重な栄養素を存分に摂取できる。

※写真はイメージです