「病状は個人差があり、医療的なアドバイスはできないですが、ステージ0での全摘、下着や洋服選び、気圧による変化など、自分で経験して初めてわかることも多かったので、誰かの助けや慰めになればとは思います。
とくにステージ0という段階での発見は、検診を受けていたからこそ。面倒くさがらず、多くの人に定期的な検診を受けてほしいです」
とメッセージを送る。
婚活アプリにも登録
結婚、乳がんと人生の大きな出来事を経験した佐藤さんの40代だが、もうひとつ大きな変化が訪れていた。
「離婚をしました。乳がんが原因ではなく、その前から少しずつズレを感じていて決断をしました。でも手術前後の不安だった時期に寄り添ってくれた、元夫には感謝しています。恋愛や結婚はこりごりということはなくて、実は婚活アプリにも登録しているんです。
まだお相手はいませんが(笑)。お付き合いをするなら、仕事のことを話せたり、健康志向な人がいいですね。年齢的に出産は難しいかもしれませんが、子どもが好きなので、相手にお子さんがいたら、楽しい生活が送れるのかなとも思います」
突然の乳がん告知。そして乳房を失った先に見つけた考え方と生き方。この先に迎える50代、そして60代、70代と、佐藤さんの新しい未来が待っている。
取材・文/小林賢恵