スーパーでの買いものから薬膳生活をスタート!
ふだんの食事で体の不調をケアするということは、「単に不快な症状を改善するだけではありません」と齋藤さんは強調する。
「胃もたれや便秘、血行不良による冷えや婦人科系のトラブルは、体の仕組みがうまく働いていない証拠。つまり病気になりやすい状態だといえます。漢方の世界ではこれを『未病』と呼びますが、その段階でしっかり養生することを大切に考えているのです」(齋藤さん)
確かに「なんとなく」の不調は「いつものこと」「体質だから」と放置しがち。いつのまにか、病気を呼び込みやすい状態になっているかもしれない。
「まずは、スーパーで買いものをするときから、季節や体調を考えて食材を選んでみてください。最近はスーパーの中華食材コーナーでも、なつめや松の実など薬膳食材も充実してきました。
『胃がもたれたからキャベツを買おう』『目が疲れているからクコの実をトッピングしよう』と考えるようになったら、それこそが薬膳生活のスタートです」(齋藤さん)

齋藤先生が薬膳監修を、牧野シェフが料理を手がけた『薬日本堂 10ZENの整えお粥と毒出しスープ』。各季節におすすめのレシピや養生のヒントをわかりやすく紹介している。※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。
齋藤友香理さん●薬日本堂漢方スクール講師、薬剤師。漢方専門店、薬日本堂で臨床、店長を経験。セミナーや書籍監修を通し漢方を学ぶ楽しさを広めている。
牧野秀明さん●薬日本堂がプロデュースする薬膳レストラン「10ZEN」でレシピを考案。「気軽に健康で美しくなる食養生」を軸に、おいしい薬膳料理を提供。