余ったから打つは危険

―高嶋さんがテレビで言っていた「余ったから打ってあげるよ」的なボトックス注射は危険なんですか?

呂院長「それはやめた方がいいです。高嶋さんのように“余ったから打ってあげるよ”的に、いい加減な感じでやるとおかしくなります。ボトクッス注射の各部位への推奨濃度はある程度決まっていますので決められている量以上は慎重になるべきですね」

―ボトックスはシワ治療の他に何か治療内容として使われていますか?

呂院長 「シワ以外だとエラ治療やガミースマイル治療でしょうか。今、この施術を希望する患者さんが本当に増えています。筋肉の働きを抑制することで、エラを細くしたり、笑ったときに歯ぐきが露出するのを防ぐ効果があります。ただし、先ほども言いましたが、ボトックスの量を慎重に調整しなければいけません。」

ガミースマイル治療は、若い世代の「写真写りをよくしたい」というニーズから注目されているみたいですね。ほかにも最近はYouTuberやインフルエンサーが「私、整形しくじりました」的な動画で語るのをよく見ます。これは新しい現象でしょうか。

呂院長「SNSがすごく普及して、それぞれが発信できるようになってから、うっかり言っちゃうパターンと、確信犯的に言っちゃうパターンが見受けられます。今は美容に感度が高い人は多く、特に人前に出る仕事をしている人は美容医療をやっていて当たり前の時代です。治療を行う人の分母が増えたと思いますし、芸能人の方は特にそうなっていきますしね。そういったネタで炎上を狙う人もだんだん少なくなっていくと思います」

― 話題作りとしても効果的ですけど、それ以上に「美容は特別なことではない」という価値観が広がってることを感じます。タレントの指原莉乃さんや藤田ニコルさんも、ご自身のSNSで美容施術を「行ってきた!」と明るく話していますし、若い世代には当たり前になっているようです。