日本でも浸透する美容整形

呂院長「美容整形に関しては、欧米では“私は財力がある”という証明ですからね。特にアメリカなんかはそうですし、歯の矯正と同じ。歯がきれいかどうかっていうのは育ちの良さだと言われるほどです。日本でも「きれいに整えることは当たり前」という感覚が少しずつ浸透してきているのではないでしょうか」

― 昔は隠していた整形も、今ではオープンにして大丈夫な時代な気もします。

呂院長「たとえば鼻に関して言えば、一目でバッチリ整形したことがわかるような手術や、むしろ耳とかの耳介軟骨などで、ナチュラルに美しくしたいニーズがあります。はっきりくっきりな鼻が流行っている地域や国はありますが、日本ではまだまだどちらかというとナチュラルな仕上がりを希望される方が多いのではないでしょうか。

 でも、ハッキリとした整形が本人の希望があれば、それを叶えてあげたいと思いますし、そこはご本人ともよく相談させて頂き施術を行なっていきたいですね。当院では、他院で行った施術の修正も多いですよ。特に多いのは二重の修正目頭修正、微調整の人もいます。修正術に関しては形成外科専門医の資格を持ち経験豊富な医師に相談するのがお勧めです」

―整形のしくじり談を笑い話にできる時代になったとはいえ、若々しいい笑顔を取り戻すつもりが、かえって高嶋ちさ子さんみたいな“カラス天狗化“になってしまっては悲しいですからね(笑)

呂院長「芸能人の告白をきっかけに関心を持つ人が増えるのは自然な流れですが、やはり施術を受ける際には経験豊富な医師と相談し、リスクを理解して臨んでください」

 美容は自分らしく輝くための手段。その一線を忘れないことが、美しさを求めるうえで大切だ。

今回お話を伺ったのは……
呂 秀彦(ロ ヒデヒコ)先生。美容外科・形成外科 R.O.clinic(アールオークリニック)院長。日本形成外科学会専門医。医学博士。昭和大学形成外科兼任講師。順天堂医学部卒業後、昭和大学形成外科・美容外科、大手美容クリニックを経て2020年R.O.clinic開院。
患者一人ひとりに真心と誠意を持って、丁寧なカウンセリングとオーダーメイドの治療が好評。日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)に所属。