相手の言葉を受け止めるテクニック
では、具体的にはどうすればいいのか。威圧的な態度の人を前にすると、どうしても表情がこわばってしまうもの。まず、お客様を迎えるホテルのフロントマンのように、にこやかな表情をつくることがポイントだ。
「口角を上げ、口の形を逆三角形にするのが基本。目を少しにこやかにすると効果大“あ・い・え”は上の歯が見えるイメージ、“う・お”は軽く唇をつき出すように発音します。慣れないうちは鏡の前で練習するといいでしょう」
ポーカートークは、7つのテンプレートが基本となる。なかでも「基本承認」は、相手の言葉を受け止めるテクニックで、言い返しの基本の「き」となる。
「例えば、夫が妻のいたらない部分を攻撃してきたら、“そうね、そのとおりだね”と認めてしまう。そうすると、夫は怒りの矛先が宙に浮いてしまい、攻撃するモチベーションが下がります。フェイントをかけて夫の出ばなをくじく作戦ですね。
あとの6つのテンプレートは、その場に応じて使い分けるといいでしょう」
この7つのテンプレートを使えば、一時的な関係改善や自己防衛はできるが、これで人間関係まで良好になるかというと、そうとは限らない。
「このテンプレートは“相手との関係を改善するための手段”であって、“耐え続けるための道具”ではありません。相手に変化や反省の兆しが見えなかったり、モラハラがエスカレートしたりする場合には、相手と距離をとるなど関係自体を見直すべきです」











