食事やストレスケアにも目を向けよう

 血管をツルツルに保つには、“食事”も重要だ。

「動脈硬化は身体の酸化によって引き起こされますから、酸化を進めない食事、いわゆる抗酸化力の高い食材をとるとよいでしょう。その代表格がビタミンA・C・E(エース)を含む食材です。

秋はビタミン「A・C・E(エース)」の宝庫!
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【写真】血管の健康度チェックリスト

 いずれも多く含んでいるのはブロッコリーですが、野菜は全般的におすすめです。反対にNGなのは、身体を酸化させるもの。それに炭水化物が加わると、さらに血管の酸化が進みます。具体的にはフライドポテトやドーナツなど。

 また、糖分もよくありません。野菜ジュースは一見、栄養がありそうに思えますが、実は野菜の繊維がほとんど除かれた糖分の多い飲み物ですから、注意しましょう。

 果物も身体によい栄養成分はたくさんありますが、スイカや梨、桃などは糖分と水分の多い単なるジュースのようなもの。せっかく食べるなら酸っぱめで、繊維質の多いものがベターです。いちばんのおすすめはブルーベリー。冷凍ブルーベリーでもOKです」

 また、“ストレスケア”も忘れてはいけない。

「何ごとも完璧主義になりすぎず、大らかに構えることが大事です。ネガティブになりそうなときは瞑想(めいそう)や深呼吸をしてみましょう。深呼吸は息を吸う時間よりも吐く時間を長くすること。3秒吸って6秒吐く、あるいは4秒吸って8秒吐く、そうすると血管の負荷も軽くなるでしょう

太りやすい更年期世代は小食を心がけよう

 更年期世代の女性が気をつけたいのは“肥満”だ。

「肥満は動脈硬化を招く要因になります。特に更年期の女性は代謝が落ちやすく、太りやすいので、なるべく胃を満腹にしないようにしましょう。腹八分目にして、食べすぎない習慣を早めに身につけておくとよいですね。

 前述のように、身体を動かすことも忘れずに。運動は何歳から始めても遅くはありません。今日がいちばん若い日です。もう年だからと思わず、とにかくやろうと思った日から始める。さらに新しいことにチャレンジするのもいいですね。それ自体、認知症の予防につながります。同じ生活を続けていると、脳が老いていきますから」

 血管をツルツルにする習慣こそ、若さをキープする秘訣なのだ!

杉岡先生も実践!血管をツルツルにする習慣

「私自身、運動は意識して習慣にしています。朝起きたら、30分ほどストレッチをし、週末は2、3時間のテニス。筋トレもしていますよ。食事面では油ものをとらない、を基本に、腸内環境を整えたり、肝臓の力を高める“解毒”も大事にしています。

 特にブロッコリーは、肝臓の解毒作用が高いので、積極的にとるようにしていますね。さらに睡眠。脳の老廃物を取り除くには寝るのがいちばん。毎日7、8時間の睡眠はとるようにしています」

杉岡 充爾先生●すぎおかクリニック院長、医学博士。千葉県船橋市立医療センターの救急医療に約20年間携わり、約1万人の心臓治療にあたる。2014年に「すぎおかクリニック」を開院。顧客満足度100%の人気クリニックとして、メディアにも数多く出演。YouTubeチャンネル「ドクターすぎおかのスーパー健康サポートTV @ すぎおかクリニック千葉県船橋市」はチャンネル登録者数16万人と多くの人の支持を得ている。
杉岡 充爾先生●すぎおかクリニック院長、医学博士。千葉県船橋市立医療センターの救急医療に約20年間携わり、約1万人の心臓治療にあたる。2014年に「すぎおかクリニック」を開院。顧客満足度100%の人気クリニックとして、メディアにも数多く出演。YouTubeチャンネル「ドクターすぎおかのスーパー健康サポートTV @ すぎおかクリニック千葉県船橋市」はチャンネル登録者数16万人と多くの人の支持を得ている。

教えてくれたのは……杉岡 充爾先生●すぎおかクリニック院長、医学博士。千葉県船橋市立医療センターの救急医療に約20年間携わり、約1万人の心臓治療にあたる。2014年に「すぎおかクリニック」を開院。顧客満足度100%の人気クリニックとして、メディアにも数多く出演。YouTubeチャンネル「ドクターすぎおかのスーパー健康サポートTV @ すぎおかクリニック千葉県船橋市」はチャンネル登録者数16万人と多くの人の支持を得ている。


取材・文/池田純子