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ー ゆたぼんは「日本なめんな!」

 中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事が2025年11月8日深夜、高市早苗首相の台湾有事をめぐる答弁に対し、「その汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやる」などとX(旧Twitter)に投稿し、後に削除した問題で日本政府は中国側に対し強く抗議したことが明らかになった。

 薛剣領事は朝日新聞デジタルが報じた『高市首相、台湾有事「存立危機事態になりうる」認定なら武力行使も』という記事を自身のXに貼り、「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」と書き込んでいた。

 木原稔官房長官は「中国の在外公館の長の言動として極めて不適切と言わざるを得ません」とし、「外務省および在中国大使館から中国に対してその旨の申し入れを行い、強く抗議するとともに、関連の投稿の速やかな削除を求めました」と明かした。

ゆたぼんは「日本なめんな!」

「この投稿は“殺害予告”とも取られる暴力的な発言として、看過できない重大な問題だと捉えられています。自分の国の首相に対し“汚い首を斬ってやる”なんて言われたら、小学生だって嫌悪を抱くほどあってはならない暴言。政府の強い抗議は当然であり、中国側も早急に回答すべきですね」(テレビ局政治部記者)

高市首相への暴言が問題となった中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事のX(本人の公式Xより)
高市首相への暴言が問題となった中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事のX(本人の公式Xより)

 この暴言投稿に著名人も黙ってはいない。

 日本の登山家であり、2004年に自民党から衆議院議員選挙比例区への出馬を打診されたことがある野口健氏は「これは『殺害予告』とも受け取れる。外交官は「外交によって物事を解決する」というのがモットー。呆れ果てるが本性をむき出しにしたのか。総理への殺害を示唆した以上、国外追放も選択肢の1つ。」と断罪。

 タレントのフィフィ氏も「米国なら国外追放」とし、実業家のひろゆき氏は「尖閣諸島周辺に中国海警局の機関砲を搭載した船が常駐してる状況で、この物言いを許すとエスカレートするかと。それでも『遺憾』を表明するだけなのかな?」と投稿。

 さらに、元不登校YouTuberで現在は高校生となったゆたぼんは、

「中国の大阪総領事の投稿、これは高市早苗総理に対する殺害予告じゃないか?絶対に許せない!投稿を削除して済むと思うなよ!皆さん、拡散お願いします!日本なめんな!」

 と強い言葉で批判した。

「ゆたぼんなど若い世代の人たちからもこのような声が上がるのは、公的な発言の重さや暴力的な言葉を使うことの不適切さについて、多くの人が“この発言は容認できない”と言う共通認識を持っているからこそでしょう」(同前)

 薛剣総領事は今回の投稿だけでなく9日にも「『台湾有事は日本有事』は日本の一部の頭の悪い政治屋が選ぼうとする死の道だ」など、これまでも強い言葉を投稿してきた。過去には「全国どこからでも、比例代表の投票用紙には『れいわ』とお書きください」とし、日本政府は外交ルートを通じて“極めて不適切”として抗議、投稿の削除を要請したこともある。

 今回はそれを上回る暴力的な極めて悪質な発言だけに、政府としても早急な対応が求められている。