では、再び自分らしさや、快感を取り戻すにはどうすればいいのか。櫻井医師が最初のステップとして挙げるのは“視る”こと、つまり自分の状態を知ることだ。
ゲーム感覚で膣圧を上げていくのもおすすめ
鏡で性器を観察し、乾燥やひび割れ、ボリュームの変化に気づく。それだけで「痛みの理由がわかった」と安心する人も多いという。
「冬場は、小陰唇と大陰唇の境目が乾燥でひび割れてしまう方も多いんです。ホルモンバランスの変化で乾燥するのは仕方ないこと。デリケートゾーン用の保湿剤を使ったり、性交渉の際には潤滑剤などグッズに頼るのも良いでしょう。潤い不足の状態での性行為は出血や内壁が傷つく原因にもなるので、身体を守るためにもこれらは重要です」
10代や20代のころと比べて60代では毛細血管が40%減少するといわれ、血流が滞ると細胞や組織に栄養が行きわたらず、乾燥が進んでしまう。だからこそ血流を上げるマッサージやトレーニングは重要だ。
「膣に入れるトレーニング用のボールや、携帯アプリと連動して膣圧を測れるものもあるので、ゲーム感覚で膣圧を上げていくのもおすすめです。グッズを買わなくても、ご自身の指に専用の保湿剤をつけて膣の内側を指圧するマッサージから始めるのも良いですね。最初は感覚がつかめないかもしれませんが、指を締めつけるような収縮感があるかチェックしてください。最終的には指を吸い上げるような吸引力や圧をかけられるように目指しましょう」
このほかにゲーゲル体操もおすすめだそう。
「この体操ではどの筋肉に効いているかを意識することが肝心です。前ももに力を入れるのではなく、お尻を収縮させてギュッと持ち上げるイメージで行いましょう。その際、お腹はこれ以上平らにできないくらいへこませると効果が高まります」
膣のマッサージや筋力トレーニングの前に、呼吸を整えることが効果的。
「最近では深呼吸や正しい姿勢を保つことが、骨盤底筋に良い影響を与えるといわれています。例えば寝る前に3秒かけて鼻から息を吸い、3秒呼吸を止めて、10秒かけて口から息を吐く、深呼吸を習慣にするのも良いでしょう。
息を吸うときは背中側に空気をため込むイメージで、肋骨は開かないように意識してください。そして息を吐くときには肋骨の下部を触り、肋骨をグッと内側にしまい込む感覚で行えば、横隔膜にも効いてそこから骨盤底筋も動きやすくなります。それができてから、膣トレを行うのが良いと思います」











