住民の反応は――
江戸川区で住民に話を聞いて歩くと、非課税世帯支援への反応はさまざま。米価高騰の対処には工夫がみえた。
20代の女性会社員は、
「米の代わりにパンやパスタも食べるようにしています。お米は高いです。進次郎さん(小泉前農水相)は消費者とも向き合って仕事をしてくれましたが、鈴木農水相は生産者ばかり見ていますよね」
パート勤務の30代女性は、夫と幼い子ども2人の4人家族で、米5キロでは1か月持たないという。
「米6対麦4の割合で麦ご飯に替えました。“食感がよくておいしい”と好評です」
いずれの女性も、区の非課税世帯への支援には明確に反対しなかったものの、「本音を言えば納税者にも何か欲しいですね」などと打ち明けた。
自営業の40代男性は言う。
「うちは食べ盛りの子どもがいるので米の値段が高いのはきついです。外食を控えるなどして食費を切り詰めています。非課税世帯に配るのは賛成。困窮する家庭の子どもの中には、給食でしかきちんと栄養をとれない子がいると聞きます。困ったときはお互いさまですよ」
区内の米店を訪ねた。70代の男性店主は言う。
「私の代で店じまいです。健康維持のため商売を続けているようなもので、米30キロを担げなくなったら引退します。若いころは60キロ担いだんですけどね。おこめ券ですか、評判悪いですよね。
財源は税金ですから、米だけでなく何にでも使える商品券などのほうが、みんなうれしいんじゃないかな。ちなみに、お客さんからは“米が高い”とよくお叱りを受けています」
石破政権下では5キロ3000円台を目指す増産方針だったが、市場介入しない方針に転換された。お米の国ニッポン、生産農家も卸も小売店も消費者も、安心できる米政策をお願いしたい。











