辛抱強く話を聞くことが大切
生後2か月で8時間にわたる心臓の手術を経験。現在10歳になった長男の成長には、目を見張るそう。
「公立小学校の支援学級に通っているので、学校では日本語、家庭では英語を使いますし、僕の母国語であるスペイン語もわかっているんですよ。食器洗いや洗濯などお手伝いも率先してやってくれます。ダウン症の人は筋力が弱いといわれますが最近は力も強くなってきたし、うっすら髭も生えてきて、大人びてきましたね」
しかし、これまでの育児は忍耐がつきものだった。
「ダウン症の子と接するときは、とにかく彼らの話を辛抱強く聞くことが大切。彼らは賢いけれど、物事を理解するまでには時間がかかります。特にこだわりが強いので、例えば公園の同じベンチに2度座っただけで、これは自分のものだと訴え、ほかの子を座らせないこともある。そんなときも、根気よく説得しています」
そして日常生活においては、ルーティンを守ることが重要なのだとか。
「僕は仕事で家を空けることが多く、家事の8割は妻がしています。その間に妻は、長男が好むルーティンを確立してくれたんです。僕はそれを尊重し、サポートする役割。
ダウン症の子どもとの向き合い方に悩むお父さんは多いですが、彼らのペースに合わせてルーティンを手伝いましょう。ダウン症の子はとても純粋で明るい。だから両親が前向きな気持ちで接すれば、彼らもそれに応えてくれるんです。みんながハッピーで、暮らしやすくなりますよね」
その後も子宝に恵まれ、ラミレス家は3男1女の大家族に。子育ては、みんなを平等に扱うこと、そして挑戦することをモットーにしている。
「ダウン症だからこれは無理、なんてことはありません。ほかの子どもと同じように育てますし、間違った行いは受け流さず、しっかり注意します。一緒に筋トレをしたり運動したりと、スポーツ一家そのものです」
そのおかげで、長男は何事にも意欲的に取り組むそう。
「最近は水泳が大好きで、25mプールを休まず10往復するほど身体も強い。将来はパラリンピックも目指せるんじゃないかな。野球選手だった僕と、日本体育大学出身で長年チアリーダーだった妻のDNAを受け継いでいるなとうれしくなりますし、負けず嫌いな性格も僕らにそっくり(笑)」

















